通勤ウォーキングシューズの選び方とおすすめ比較

選び方・比較

スポーツシューズNAVIのFです。

毎日の通勤、本当にお疲れ様です。駅までの徒歩や、階段の上り下り、乗り換え、そして広くなったオフィスビル内での移動…。1日が終わる頃には、足がパンパンで重くなっていませんか?

「スーツに合わせるから」と我慢してクッション性のない革靴を履き続けて靴擦れしたり、膝や腰が疲れたり。かといって、機能性だけを追い求めたランニングシューズでは、オフィスカジュアルの服装から浮いてしまうかも…と、靴選びの悩みは尽きないですよね。

特にメンズの人気モデル、例えばアシックスのランウォークやミズノのLD40、伝統あるリーガルのウォーキングシューズあたりは、「実際どうなんだろう?」と気になっている方も多いと思います。レディースでも、おしゃれなデザインと快適さを両立した、疲れないパンプスや、歩きやすいスニーカーを探している方は多いのではないでしょうか。

何を隠そう、私も40代になり、最近は見た目のデザインだけでなく、自分の足に合う「幅広(4Eとか)」の履き心地や、突然の雨でも安心な「防水(ゴアテックス)」機能も、靴選びで外せない重要なポイントになってきました。

この記事では、そんな尽きない通勤用の靴に関する悩みを解決するために、HOKAやニューバランスといった注目の人気ブランドも含め、通勤ウォーキングシューズの選び方から、シーン別のおすすめモデルまで、私の視点で徹底的にまとめてみました。

  • スーツやビジカジに合うデザインの選び方
  • 疲れないための機能性(幅広・防水)
  • 【メンズ・レディース別】人気ブランドのおすすめ
  • 40代・50代が重視すべきポイント

失敗しない通勤ウォーキングシューズの選び方

まずは基本から。ひとくちに「通勤ウォーキングシューズ」と言っても、デザインや機能は本当に様々です。何を基準に選べば、毎日の通勤が「楽」になるんでしょうか。デザインと機能性、どちらを優先すべきか悩むところですが、ここでは私が思う「最低限押さえておきたいポイント」を5つに整理してみました。

スーツに合う革靴タイプ

職場の服装規定が厳格で、「スーツ必須」または「フォーマルな外観が求められる」という方は、この「革靴タイプ」がほぼ唯一の選択肢になりますね。

このタイプのシューズは、見た目は「内羽根ストレートチップ」や「外羽根プレーントゥ」といった、伝統的なビジネスシューズのデザインを忠実に踏襲しています。特に内羽根ストレートチップは、冠婚葬祭にも使える最もフォーマルなデザインとされています。

しかし、その内側にはウォーキングシューズの技術、例えばスニーカー由来のクッション性が高いソールユニットや衝撃緩衝材が搭載されています。まさに「羊の皮を被った狼」ならぬ、「革靴の皮を被ったスニーカー」といったところでしょうか。

最大のメリットは、もちろんスーツスタイルに違和感なく完全に溶け込み、ビジネスパーソンとしての品格を保てること。これなら大事な会議や取引先への訪問でも、足元の快適さを確保しつつ、失礼にあたる心配もありません。

代表例:ASICS Runwalk(アシックス ランウォーク) / REGAL WALKER(リーガルウォーカー)

このカテゴリの代表格が、アシックスの「ランウォーク」や、リーガルの「リーガルウォーカー」です。

アシックスがスポーツ工学に基づいた「GEL」などのテクノロジーを前面に出しているのに対し、リーガルウォーカーはレビューなどを見ると「革の柔らかさ」「足馴染みの良さ」といった、長年の靴作りで培われた感覚的な快適性が支持されている印象がありますね。

オフィスカジュアル向けスニーカー

一方、オフィスカジュアルやビジネスカジュアル(ビジカジ)がOKな職場であれば、選択肢は一気に広がります。快適性を最優先するなら、やはり「スニーカータイプ」がおすすめです。

とはいえ、スポーツ感が強すぎる派手な色やデザインのものは、さすがに職場では浮いてしまいます。通勤で使うなら、アッパー(甲革)に上質な天然皮革を使っていたり、デザインが極力シンプルな「ミニマル」なものを選ぶのが失敗しないコツです。

色は、基本は「黒」か「白」の2択かなと思います。

  • 黒(ブラック): 最も汎用性が高い、基本の色。スーツスタイルにもオフィスカジュアルにも対応でき、足元を引き締める効果があります。汚れが目立ちにくいという実用的なメリットも大きいですね。
  • 白(ホワイト): 清潔感と爽やかな印象を与え、コーディネートに「抜け感」を出せる便利な色です。ただし、汚れが目立ちやすいため、こまめな手入れで清潔感を維持することが必須となります。

このタイプは、チノパンやスラックス、流行りのセットアップスタイルとの相性が抜群。代表例としては、ミズノの「LD40」、HOKA「Bondi」のオールブラックモデル、ニューバランスの「2002R」や「CM996」のレザーモデルなどが人気を集めています。

疲れない機能性のチェックポイント

デザインの方向性が決まったら、次は「機能性」です。毎日、往復で1時間以上履き続けることも珍しくない通勤シューズだからこそ、ここは妥協したくないですよね。私が特に重視している5つの機能を紹介します。

クッション性:膝や腰への負担軽減

駅やオフィスまでの硬いアスファルトやコンクリートの上を歩くとき、着地時の衝撃は思った以上に足腰に響いています。この衝撃を効率よく吸収し、和らげてくれるのが「クッション性」です。

例えば、アシックスが長年研究している衝撃緩衝材「GEL(ゲル)」は、ピンポイントで衝撃を吸収する能力に優れていますし、HOKAに代表される分厚いミッドソール(マシュマロフォーム)は、靴底全体で衝撃を分散しつつ推進力に変えてくれるような感覚があります。クッション性が高い靴を選ぶことは、足裏の痛みだけでなく、膝や腰への負担を長期的に減らすことにも繋がります。

安定性・屈曲性・軽量性

クッション性ばかりが注目されがちですが、以下の3つの機能も「疲れにくさ」には欠かせません。

  • 安定性: クッション性が高い靴は、時としてフワフワして不安定になりがちです。着地時に足が左右にブレないようしっかり支える「安定性」が備わっていると、不要な筋肉の緊張を防ぎ、長時間の使用でも疲れにくくなります。
  • 屈曲性: 歩くときの「踵で着地し、つま先で蹴り出す」という自然な足の運び(足の返り)に合わせて、靴底がしなやかに曲がる性能です。靴底が硬すぎると、この動きが妨げられ、余計なエネルギーを使ってしまい疲労に繋がります。
  • 軽量性: 靴自体の重さが軽いほど、一歩一歩の足を運ぶ負担が単純に減ります。片足で数十グラムの違いでも、1日に何千歩と歩く通勤では、一日の終わりの疲労感に大きな差となって表れます。

耐久性:ランニングシューズとの違い

ここで一つ、注意したいのが「ランニングシューズ」との違いです。よく「ランニングシューズが一番快適では?」と思う方もいますが、必ずしもそうとは言えません。

ランニングシューズは「走る」ためにクッション性や軽量性、屈曲性を極限まで高めていますが、その反面、ソールの摩耗が早い(=寿命が短い)ことがあります。

その点、通勤ウォーキングシューズは、毎日の過酷な使用を想定して、アウトソール(靴底)が厚く、耐摩耗性の高いラバー素材を使っていることが多いんです。快適さと耐久性のバランスが、通勤という用途に最適化されているんですね。この違いについて詳しく知りたい方は、ウォーキングシューズとランニングシューズの決定的な違いを解説した記事も参考にしてみてください。

幅広(4E)や防水(ゴアテックス)の重要性

デザインと基本機能の次に、ぜひチェックしてほしい「プラスアルファ」の機能が、「足囲(ワイズ)」と「防水機能」です。これは人によっては基本機能以上に重要かもしれません。

「幅広(4E)」という選択肢

靴のサイズを選ぶとき、私たちは「長さ(cm)」ばかりを気にしがちです。でも、実は「幅(ワイズ)」が合っていないせいで、足が圧迫されて血行が悪くなったり、痛みや疲れを感じたりしているケースがすごく多いと思います。

特に日本のメーカーはこの点をよく理解していて、標準的な「3E」だけでなく、「4E(幅広、SW=スーパーワイド)」といった幅広モデルをしっかりラインナップしてくれています。「自分は甲高・幅広だ」と自覚がある方は、最初からこれらのモデルを試すのが快適さへの近道です。

幅広(4E)モデルの例

例えば、ミズノの「LD40 Ⅶ SW」やアシックス ランウォークの「1231A137」(内羽根ストレートチップ)、「WR421S」(スリッポン)などは、明確に「4E」を打ち出しています。革靴タイプでも幅広モデルがあるのは嬉しいですね。

「防水(GORE-TEX)」は準必須

雨の多い日本において、防水機能はもはやオプションではなく「準必須」と言ってもいいかもしれません。朝から雨だと、通勤だけで気分が滅入ってしまいますよね。

特に「GORE-TEX(ゴアテックス)」は、外からの水の侵入をシャットアウトする「防水性」と、靴の中の汗や蒸れを外に逃がす「透湿性」を両立している高機能素材として有名です。(出典:GORE-TEX ブランド公式サイト

雨の日に靴下が濡れるあの最悪な不快感から解放されるのはもちろん、蒸れによる足冷えや、雑菌の繁殖(ニオイの原因)を防ぐことにも繋がるので、本当に快適です。アシックス ランウォークにもミズノ LD40にも、GORE-TEX搭載モデルは定番としてしっかり用意されていますよ。GORE-TEXシューズの性能を長持ちさせるにはお手入れも重要なので、ゴアテックスシューズのお手入れ方法を解説した記事も持っておくと役立つかもしれません。

レディースのおしゃれな選び方

レディースの通勤シューズは、職場の服装規定によって大きく「スニーカータイプ」と「パンプスタイプ」に分かれますね。

スニーカータイプは、オフィスカジュアルがOKなら、快適さとおしゃれを両立できる最有力候補です。最近はデザインも非常に洗練されていて、スポーティすぎないモデルが増えています。

  • ナイキ「モティバ」: ユニークな形状の厚底ソールが特徴で、クッション性が高く歩行をサポートしてくれます。
  • On「クラウド エックス 3」: スイス生まれのブランドで、超軽量な履き心地と洗練されたデザインが人気。フィット感も抜群です。
  • ニューバランス「1906 Utility」: 高い機能性はそのままに、なじみの良いアースカラーを採用し、どんなコーディネートにも合わせやすいモデルです。

また、日本のアシックスもレディースラインに力を入れています。

  • AcureZ (アキュアーズ): 40代以上をターゲットにしたラインで、3Eの幅広設計や、つま先部分に消臭繊維「MOFF」を使用するなど、立ち仕事や長時間の快適性を追求しています。
  • HADASHIWALKER (ハダシウォーカー): 「ハダシ感覚」の歩きやすさを目指したモデルで、3E幅広、軽量、さらにファスナー付きで脱ぎ履きしやすいなど、実用的な機能が人気です。
  • RAKUWALK (ラクウォーク): アシックス商事が展開し、ライザップとコラボしたモデルもあり、幅広4Eの設計が特徴です。
  • Pedala (ペダラ): アシックスウォーキングの上位ラインで、より上質な素材やデザインを求める方に向いています。

「でも、仕事柄パンプスじゃないと…」という方のために、疲れないパンプスについては、この後のおすすめセクションで詳しく紹介しますね。

おすすめ通勤ウォーキングシューズを徹底比較

選び方のポイントがわかったところで、次は「じゃあ、具体的にどのモデルがいいの?」という、皆さんが一番知りたい部分ですよね。ここでは、私が注目しているブランドや、市場で実際に人気のあるモデルを、メンズ・レディース別に、もう少し踏み込んで紹介していきます。

メンズ人気のアシックスとリーガル

まずは、通勤ウォーキングシューズの中でも「スーツに合う革靴タイプ」の2大巨頭から。どちらも日本を代表するブランドで、長年日本人の足を研究し続けてきた安心感があります。

ASICS Runwalk (アシックス ランウォーク)

1994年に「走れるビジネスシューズ」という革新的なコンセプトで誕生した、このカテゴリのまさに先駆け的存在です。

アシックスのスポーツ工学に基づいた8つの主要機能(クッション性、安定性、グリップ性、屈曲性、フィット性、耐久性、通気性、軽量性)が、高いレベルでバランス良く備わっているのが最大の特徴。かかと部分に衝撃緩衝機能「GEL」を内蔵しているモデルが多いのも、アシックスのランニングシューズを彷彿とさせますね。

単なる高機能シューズではなく、靴の骨格となる木型(ラスト)にもこだわり、「ドレス的なカッコよさ」と美しい佇まいを追求している点も、ビジネスシーンで支持される理由です。

注目の人気モデル(型番)とおすすめな人

  • 1231A136: 最もフォーマルな内羽根ストレートチップ(3E相当)。フォーマルさを最優先する方におすすめ。
  • 1231A137: 上記1231A136幅広4E設計モデル。フォーマルさと足幅の快適さを両立させたい方に。
  • WR611L: GORE-TEX搭載の外羽根プレーントゥ(3E相当)。天候を問わず履ける、汎用性の高いモデルが欲しい方に。
  • WR421S: 幅広4EかつGORE-TEX搭載のスリッポン。幅広・防水で、なおかつ脱ぎ履きのしやすさ(スリッポン)も求める方に。

スーツスタイルを絶対に崩したくないけれど、スニーカーの履き心地も諦めたくない、というわがままなニーズに完璧に応えてくれるブランドだと思います。ただし、その実用性の高さゆえに、あくまで「高機能ビジネスシューズ」というカテゴリの製品であり、伝統的な製法で作られた「ハレの日用の高級革靴」とは少し役割が違う、という点は意識しておくと良いかもしれません。

REGAL WALKER (リーガルウォーカー)

日本の老舗革靴ブランド「リーガル」が展開する、快適な歩行を追求したウォーキングラインです。

アシックス ランウォークが「GEL」や「8つの機能」といったテクノロジーを前面に押し出すのに対し、リーガルウォーカーは少しアプローチが異なる印象です。レビューなどを見ていると、「革の柔らかさが神よりもしなやか」「ふわっと包み込む」「すぐに足馴染みする」といった、感覚的な快適性が高く評価されています。

これは、最新テクノロジーによる機能性だけでなく、リーガルが長年培ってきた靴作りのノウハウ(上質な革の選定、足に馴染む製法、日本人の足型を知り尽くした木型)による、伝統的な「履き心地の良さ」を重視するユーザー層に強く支持されている証拠かなと思います。

ミズノやHOKAのメンズ高機能モデル

次は、オフィスカジュアルや、とにかく通勤での歩行距離が長い方、立ち仕事が多い方におすすめしたい「高機能タイプ」のモデルです。快適性はこちらが上かもしれません。

Mizuno LD40 (ミズノ LD40) シリーズ

ミズノのウォーキングシューズといえばこれ、というくらいのド定番モデル。「長距離を歩く」という目的に特化して開発されています。何を隠そう、私もこのLD40シリーズを長年愛用しています。

最大の特徴は、「クッション性」と「安定性」という、相反する要素を高いレベルで両立させていること。ミズノ独自の波形プレート「MIZUNO WAVE」がその秘密です。アッパー(甲革)には質感の良い天然皮革を使っていて安っぽく見えないですし、何より内甲にファスナーが付いていて、靴紐を結んだままでも脱ぎ履きが本当に楽なんです。これは、飲み会で座敷に上がる時などに絶大な威力を発揮しますよ。

LD40シリーズは、モデル名で機能やワイズ(幅)がひと目でわかるようになっているので、選ぶときにとても便利です。

【LD40 Ⅶシリーズ モデル名解読ガイド】

(※モデル名は2025年11月時点の「Ⅶ」シリーズの例です)

モデル名 足囲 (ワイズ) 防水機能 (GORE-TEX) こんな人におすすめ
LD40 Ⅶ 3E (標準) 標準的な足幅で、晴れの日メインの方
LD40 Ⅶ SW 4E (幅広) 甲高・幅広(スーパーワイド)の方
LD40 Ⅶ R 2E (スリム) 足幅が細め(レギュラー)の方
LD40 Ⅶ GTX 3E (標準) 標準的な足幅で、雨の日も履きたい方
LD40 Ⅶ SW GTX 4E (幅広) 甲高・幅広で、かつ雨の日も履きたい方

このように、自分の足幅(標準/幅広/スリム)と、防水機能(GTX)が必要かどうかで、買うべきモデルがすぐに特定できますね。

HOKA (ホカ) Bondi シリーズ

ランニングシューズの世界で一気に有名になったHOKA(ホカ)ですが、その圧倒的なクッション性は、通勤ウォーキングにも最適です。

特に「Bondi(ボンダイ)」シリーズは、HOKAのラインナップの中でNo.1のクッション性を誇るモデル。その分厚いミッドソール(マキシマリストクッション)は、「長時間立つ・歩く方には本当に“効く”」と評判で、愛用者レビューの中には「仕事終わりに走れるんじゃないかと感じたぐらいに負担が少なかった」という驚きの声もあるほど。

デザインはスニーカーそのものですが、服に合わせやすい「オールブラック」のモデルを選べば、オフィスカジュアルにも十分対応可能です。足幅が広い方向けの「ワイド」や「エキストラワイド」モデルが用意されているのも、非常に嬉しいポイントですね。

ニューバランスのおすすめモデル

ニューバランスも、その伝統的な「履き心地」と「安定性」で、通勤用として根強い人気があります。

HOKAのような「ふわふわしたマシュマロのような圧倒的なクッション」というよりは、クッション性と、歩行を支える安定性の「バランス」が絶妙なのが、ニューバランスの魅力かなと私は思います。

デザインもクラシックで、どんな服装にも合わせやすいモデルが多いですよね。通勤用として特に注目したいのは、以下のモデルです。

  • 2002R: ファッションアイテムとして大人気ですが、元々は高性能ランニングシューズ。「クッション性と軽量感のバランスが良い」と評価されており、長時間歩く通勤にもピッタリです。
  • 1906 Utility: こちらも高性能モデルがベース。「1906R」と同様に長時間履いても疲れにくい設計で、なじみの良いアースカラーのモデルが多く、コーディネートしやすいのが特徴です。
  • CM996: ブランドの超定番モデル。特に黒やグレーのレザーアッパーモデル(CM996CS2など)は、スニーカーでありながら革靴のような雰囲気も持っており、ビジカジ用として非常に便利です。

ニューバランスの人気モデルについては、ニューバランスの990番台や2002R、1906を比較した記事でさらに詳しく解説しているので、興味のある方はぜひご覧ください。

疲れないレディースパンプス

「オフィスカジュアルOKでも、スニーカーはちょっと…」「仕事柄パンプスが必須。でも、痛くて疲れるのはもう嫌!」という女性は本当に多いと思います。

そんな切実なニーズに応えるため、スニーカーのクッション技術や足型設計のノウハウを応用した「機能性パンプス」または「コンフォートパンプス」という巨大な市場が確立されています。

デザインだけで選んで失敗しないために、長時間歩いても痛くなりにくいパンプスに共通する「条件」をチェックリストにしてみました。

「歩けるパンプス」見極めチェックリスト

  • ヒールの高さ: 高すぎないこと(3.5cm以下が推奨)。低いほど安定します。
  • ヒールの形状: 接地面が広く安定感抜群の「チャンキーヒール(太ヒール)」であること。
  • インソール: ふかふかの「低反発クッション」などが内蔵されていること。
  • ソールの屈曲性: 歩行に合わせて、アウトソール(靴底)がしなやかに曲がること。
  • ワイズ (幅): 自分の足幅に合っていること(3E4Eなどの幅広設計も多数あり)。
  • つま先の形状: 足の指の形に合わせた「オブリークトゥ」などで、指先が圧迫されないこと。

この分野で特に注目したいブランドは、以下のようなブランドです。

  • ALL DAY Walk (オールデイウォーク): アキレスが展開するブランドで、なんと「20km歩けるパンプス」をコンセプトに開発されています。晴雨兼用モデルも多く、雨の日の通勤にも対応できるのが強みです。
  • Wacoal Success Walk (ワコール サクセスウォーク): 下着メーカーであるワコールの人体工学の知見を活かし、足長(cm)と足囲(ワイズ)の組み合わせが非常に豊富に用意されているのが特徴。自分の足にジャストフィットする一足が見つかりやすいです。
  • Monet (モネ): しなやかなレザー素材と、安定感のある3cmチャンキーヒールなどが特徴のコンフォートパンプスブランド。オブリークトゥや4Eワイズのモデルも展開しています。

ほかにも、デザイン性と履き心地を高いレベルで両立するブランドとして、イタリアのPellico(ペリーコ)や、スペインのCamper(カンペール)なども、おしゃれな働く女性から根強い人気がありますね。

40代・50代向けの選び方

私もまさにこの世代ですが、40代、50代になってくると、若い頃のようなデザインのかっこよさ以上に、「膝や腰への優しさ」「蓄積疲労の軽減」といった健康面が、靴選びの非常に重要な基準になってきますよね。

この年代のニーズとして顕著なのは、やはり「足が楽な幅広(4E)」や「天候を気にしない防水機能」、そして何よりも「クッション性・安定性による体への負担軽減」です。

これらのニーズに最も高いレベルで応えてくれるモデルとして、多くの同世代から高く評価されているのが、やはり「Mizuno LD40 シリーズ」かなと思います。

スーツにも(ギリギリですが)対応可能な落ち着いたデザインでありながら、ミズノ独自の「ミズノウエーブ」による優れたクッション性と安定性が、膝や腰への負担をしっかり軽減してくれるように設計されています。

特に、幅広4Eモデルである「LD40 Ⅶ SW」や、それにGORE-TEX防水機能を追加した「LD40 Ⅶ SW GTX」は、毎日の通勤距離が長い40代・50代の男性にとって、最も信頼できる「相棒」のひとつになると思います。

快適な通勤ウォーキングシューズで毎日を

ここまで様々な角度から通勤ウォーキングシューズを見てきましたが、いかがでしたでしょうか。

通勤ウォーキングシューズ選びは、単なる「靴選び」ではなく、「毎日の生産性と、将来の健康への投資」だと私は本気で考えています。

これまで見てきたように、残念ながら「すべての人にとって完璧な一足」というものは存在しません。

  • スーツに完璧にフィットする品格の「ASICS Runwalk」
  • 長距離歩行と快適な脱ぎ履きを実現する「Mizuno LD40」
  • すべてを包み込む究極のクッション性を提供する「HOKA Bondi」
  • パンプスの「痛み」から解放してくれる「機能性パンプス」

それぞれに、他にはない明確な強みがあります。

一番大切なのは、あなたの優先順位を明確にすることです。「服装はスーツか、オフィスカジュアルか?」「悩みは足幅の広さか、雨の日の防水か?」「最優先するのはデザインの美しさか、それとも圧倒的なクッション性か?」

これらの問いに対する答えを基に、もう一度この記事を読み返してもらえれば、あなたが選ぶべき一足は自然と絞られてくるはずです。

この記事が、あなたの毎日の通勤を快適にする、最高の「相棒」を見つけるヒントになれば、これほど嬉しいことはありません。

【ご購入前・ご購入後の注意点】

靴のサイズやフィット感は、同じブランドやモデルであっても、製造時期や個体差によって異なる場合がありますし、何より個人の足型との相性が非常に大きいです。レビューや記事はあくまで参考とし、可能であれば、購入前には必ずお店で両足を試着することを強くおすすめします。夕方など、足が少しむくんだ時間帯に試着するのも良い方法です。

また、どんなに優れたウォーキングシューズも消耗品です。靴本来の機能(クッション性や安定性)が失われると、靴が吸収すべきであった衝撃が、吸収されずに直接あなたの体(足首、ヒザ、股関節、腰)に伝達されるようになります。

以下のようなサインが見られたら、それは靴が寿命を迎え、交換が必要であるという身体からの警告かもしれません。

  • 靴底の溝(トレッド)が擦り減って、平らになっている
  • 新品時と比べて、明らかにクッションがペタンコに潰れている
  • 特定の場所にだけタコや水ぶくれができるようになった
  • 最近、歩いたあとに足首、ヒザ、股関節、腰が痛くなる

このサインを放置すると、慢性的な痛みや障害につながる可能性もあります。健康のためにも、定期的なシューズのチェックを忘れないようにしたいですね。

この記事で紹介した機能や価格、モデル名に関する最新の情報は、変更されている可能性もありますので、最終的には各ブランドの公式サイトなどで改めてご確認ください。

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