アルトラのランニングシューズチャートを用途別に徹底比較

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こんにちは!スポーツシューズNAVIのFです。

「アルトラ ランニング シューズ チャート」で検索されたということは、アルトラのシューズに興味があるけど、モデルが多すぎて違いがよく分からない…と感じているのではないでしょうか。私も最初はそうでした。

アルトラといえば、あの独特な「フットシェイプ」と「ゼロドロップ」が特徴ですよね 。でも、そのフットシェイプに3種類も比較があること や、モデルによって「サイズ感」が違うこと は、なかなか分かりにくいポイントです。アルトラ初心者の方が「最初の一足」で失敗しないための選び方も気になりますよね。

ロード用モデルの代表格であるトーリン やエスカランテ 、トレイル用モデルのローンピーク など、人気モデルは知っていても、自分の用途に合うかが問題です。例えば、マラソン完走 や自己ベスト狙いなのか、それともウルトラマラソン(オリンパス やティンプ が候補になるかも)なのか。はたまた、ウォーキング やジムでの使用 がメインなのか、あえて薄底のスペリオールの魅力 に惹かれているのか…。

この記事では、そんな複雑なアルトラのシューズ選びを、分かりやすい「チャート」の形でお届けします。あなたにピッタリの一足を見つけるお手伝いができれば嬉しいです。

  • 分かりにくい3種のフットシェイプの違い
  • ロード&トレイル主要モデルのスペック比較
  • 失敗しないアルトラのサイズ感と選び方
  • マラソンやウォーキングなど用途別のおすすめ

アルトラランニングシューズチャートの基本

まずは、アルトラを選ぶ上で絶対に知っておきたい基本の「キ」を整理します。特に「フットシェイプ」と「サイズ感」は、アルトラ独自の文化なので、ここを押さえるのが失敗しない一番の近道ですね。

3種のフットシェイプ比較

アルトラのシューズ選びで、最も重要で、最も混乱するのがこの「フットシェイプ」です 。

これは単に「幅広の靴」という意味ではありません。アルトラの哲学の根幹は、足指がリラックスして自然に広がるスペースを確保すること 。その上で、モデルの用途や求めるフィット感に応じて、3種類の異なるラスト(靴型)を用意しているんです 。

「どのモデルがどの形?」が一目で分かるように、比較チャートにしてみました。

フットシェイプ 特徴 主なロードモデル 主なトレイルモデル
Original 最も広くゆとりのある、アルトラの原点。足指の解放感が最大です 。足幅が広い方や、とにかくリラックスした履き心地が好きな方に。 エスカランテ ローンピーク 、オリンパス
Standard オリジナルとスリムの中間。現在の主流で、快適なつま先のスペースと、中足部・かかとのホールド感のバランス型です 。 トーリン 、AltraFWD Experience ティンプ 、スペリオール
Slim 最もスリムなフィット。足指のスペースは維持しつつ、スピードを出すためのタイトなホールド感を重視 。足幅が狭いランナーにも最適です 。 リベラ 、バニッシュ カーボン (該当モデル少なめ)

補足:アッパー素材もフィット感に影響します

同じ「Standard」フィットのモデルでも、アッパー(甲の部分)の素材によって、足を入れた時の「ボリューム感(ゆとり)」が変わるので注意が必要です 。

  • 伸縮性メッシュ (ニット系): エスカランテ などが採用するニットアッパーは、伸縮性が高いため、足の形に柔軟にフィットし、少しゆとりが出やすい傾向があります 。
  • エンジニアードメッシュ: トーリン など。伸縮性メッシュに比べ、より構造的でしっかりした素材。これにより、走行中の足のブレを抑える、より確実なホールド感が得られます 。
  • 防水 (GORE-TEXなど): 防水透湿性の膜(メンブレン)が内蔵されているため、そのぶん内部の容積がわずかに減り、通常のモデルよりタイトに感じることが多いです 。

失敗しないサイズ感と選び方

フットシェイプの次に悩むのが「サイズ感」ですね。アルトラは基本的にUSサイズ表記です。まずは公式ストアが提示している換算表(メンズ)を見てみましょう 。

US Men’s cm (日本)
US 7 25.0 cm
US 7.5 25.5 cm
US 8 26.0 cm
US 8.5 26.5 cm
US 9 27.0 cm
US 9.5 27.5 cm
US 10 28.0 cm

ただ、このチャート通りでOK!とはならないのが、シューズ選びの難しいところ…。特にアルトラは、独自のサイジング理論で選ぶのが成功のコツだと私は思います。

アルトラのサイズ選びのコツ

  1. まず「足の実測値」を知る。(普段履いているスニーカーのサイズではなく、専用の器具で測った「長さ」です)
  2. トレイル用は「実測値 + 1.0cm 〜 1.5cm」が目安 。これは、トレイルの下り坂でつま先が前に詰まるのを防いだり、長距離を走った時の足のむくみを考慮したりするためです 。
  3. フットシェイプを考慮する。「Original」フィット なら、足幅が広い人でも幅のためにサイズを上げる必要はないかもしれません。逆に「Slim」フィット を選ぶ場合は、ハーフサイズ上を検討する必要があるかもしれません 。
  4. モデル特性を考慮する。アッパーが硬め(伸縮性が低い)素材に変更されたモデル(例:スペリオール6 )は、以前のモデルよりタイトに感じることがあります。

「普段履いてるスニーカーが27.0cmだから、US 9で」という選び方ではなく、「自分の足の実測値+走るシチュエーション+選ぶモデルのフットシェイプ」で総合的に判断するのが、アルトラのサイジングで失敗しない鍵かなと思います。

ウィメンズモデルについて

アルトラは、性別による足の解剖学的な違いを考慮し、男性用と女性用で異なるラスト(靴型)を使用しています 。そのため、メンズとウィメンズではサイズチャートやフィット感が異なります。この情報はあくまでメンズを基準にしているので、ご注意くださいね。

アルトラ初心者の最初の一足

「アルトラに興味あるけど、ゼロドロップっていきなり大丈夫?」と不安な方、多いと思います。

従来のドロップ(かかとが高い)シューズに慣れていると、ゼロドロップに移行する際は、ふくらはぎやアキレス腱に異なる負荷がかかるため、慎重な移行期間が必要です 。

そんなアルトラ初心者の方に、私がまずおすすめしたいのが、4mmドロップの「ALTRAFWD EXPERIENCE(アルトラフォワード エクスペリエンス)」シリーズです 。

これはアルトラが「ゼロドロップへの移行をスムーズにするため」に開発したモデル 。ブランド初の4mmドロップ で、自然なロッカー形状(ゆりかご構造)が前方への推進力をサポートしてくれます 。アキレス腱炎が心配な方や、以前ゼロドロップが合わなかった方にも、ぜひ試してほしい一足です 。

もちろん、アルトラの真髄であるゼロドロップから挑戦したい!という方も多いはず。

  • ロード(舗装路)なら:
    定番の「TORIN(トーリン)7」がおすすめです 。クッション性が非常に高く 、スタックハイトも30mmと厚め なので、従来のシューズからの移行でも快適に走れると思います 。
  • トレイル(山道)なら:
    「LONE PEAK(ローンピーク)8」一択かもしれません 。まさにアルトラの代名詞で、適度なクッションと安定感があり、多くのハイカーにも愛されています 。

ウォーキングやジムでの使用

アルトラのシューズは、その快適さと機能性から、ランニング以外で愛用している人も多いんです。

ウォーキングやハイキング

長距離を歩くスルーハイカー(アメリカの長距離自然歩道を踏破する人たち)に絶大な人気を誇るのが「LONE PEAK(ローンピーク)」です 。あの広いつま先(Originalフットシェイプ )と、ゼロドロップによる自然な姿勢 が、長時間の歩行でも足の疲れやトラブルを軽減してくれるんですね。

もっとクッションが欲しい!という方は、マックスクッションの「OLYMPUS(オリンパス)」もハイキングに最適です 。33mmの厚いソール が、重い荷物を背負った時でも足を守ってくれます。

もし100kmウォークのような舗装路メインの長距離ウォーキングなら、4mmドロップで推進力のある「ALTRAFWD EXPERIENCE」も強力な選択肢になります 。

ジムでのトレーニング

ウェイトリフティングやスクワット、デッドリフトといったジムでのトレーニングで重要なのは、「地面との近さ(安定性)」です。足場が不安定だと、力が逃げてしまいますからね。

そこでおすすめなのが「ESCALANTE(エスカランテ)」 。スタックハイト(靴底の厚さ)が24mmと低く 、ゼロドロップのフラットなソールが、ジムの床をしっかり掴むための安定したプラットフォームを提供してくれます。

ロード用モデル(トーリン、エスカランテ)

さて、ここからは舗装路を走る「ロードモデル」の主要なシューズをチャートで比較します。アルトラのロードモデルは、伝統の「0mmドロップ」と、新しい「4mmドロップ」に分かれるのが大きな特徴ですね。

【チャート】アルトラ ロードシューズ比較

モデル フットシェイプ ドロップ クッション ミッドソール おすすめ用途
TORIN 7 Standard 0 mm 高 (30mm) EGO™ MAX デイリー、長距離、マラソン完走
ESCALANTE 4 Original 0 mm 低 (24mm) EGO™ 自然な走行感、スピードワーク、ジム
RIVERA 4 Slim 0 mm 中 (28mm) EGO™ テンポ走、スリムフィットが好みの方
ALTRAFWD EXP Standard 4 mm 中 (28/32mm) CMEVA アルトラ初心者、ゼロドロップへの移行

簡単にまとめると、こんな感じでしょうか。

  • クッションと快適さ重視ならTORIN 7。最も豪華な「EGO MAX」フォーム が長距離の衝撃を和らげます 。
  • 地面を感じる自然な走りが好きならESCALANTE 4。よりダイレクトで反発性の高い「EGO」フォーム と低いスタックハイト が特徴です。
  • 初心者で不安ならALTRAFWD EXPERIENCE。4mmドロップ とロッカー形状 がスムーズな一歩をサポートします。
  • フィット感を重視するならRIVERA 4。「Slim」フィット で、従来のアルトラが広すぎると感じていた人にもおすすめです。

用途別アルトラランニングシューズチャート

ここからは、より具体的なシーンを想定して、「じゃあ、どれがいいの?」という疑問に答えていきます。特にトレイルモデルは、ロード以上にクッションの階層がハッキリしているので、チャートで見ると分かりやすいですよ。

トレイル用モデル(ローンピーク等)

アルトラのトレイルシューズは、「ローンピーク」が有名ですが 、実はクッションの厚さで4つの主要モデルに分かれています。この「クッション階層」を理解するのが最短ルートです。

【チャート】アルトラ トレイルシューズ比較

モデル フットシェイプ クッション ミッドソール アウトソール おすすめ用途
OLYMPUS 5 Original 最大 (33mm) CMEVA Vibram® Megagrip 100マイル、ウルトラ、安心感重視のハイク
TIMP 5 Standard 高 (29mm) EGO™ MAX Vibram® Megagrip 長距離レース、クッションとスピードの両立
LONE PEAK 8 Original 中 (25mm) EGO™ MaxTrac™ オールラウンド、トレイル入門、ハイキング
SUPERIOR 6 Standard 低 (21mm) CMEVA MaxTrac™ ショートレース、足裏感覚重視、練習用

OLYMPUS(オリンパス)が最もクッションがあり「守り」のシューズ 。SUPERIOR(スペリオール)が最も薄く「攻め」や「練習」のシューズ 。LONE PEAK(ローンピーク)がその中間にいる「ザ・定番」 、というイメージですね。

TIMP(ティンプ)は、OLYMPUSのクッション性とLONE PEAKの軽快さをイイとこ取りしたような、現代的なレースシューズという位置づけかなと思います 。アウトソールにVibram Megagrip を採用し、グリップ力への信頼感も高いのが特徴です。

マラソン完走と自己ベスト狙い

ロードでフルマラソンを走る場合、目標によっておすすめが変わってきます。

快適な完走目標

「まずは楽しく完走したい」「足へのダメージを最小限にしたい」という方には、ロードモデルで最もクッション性が高い「TORIN 7(トーリン7)」がおすすめです 。

30mmの厚いミッドソール には、アルトラで最も豪華で反発性の高い「EGO™ MAX」フォーム を搭載。これがレース後半のキツい場面で足を守ってくれるはずです。実際にビギナーランナーからフルマラソン完走まで、最も広く選ばれているモデルの一つですね 。

自己ベスト狙い

「ゼロドロップで自己ベストを狙いたい!」というスピード派のランナーには、専用のレーシングモデルがあります。

  • VANISH CARBON(バニッシュ カーボン): アルトラ唯一のカーボンプレート搭載レーシングシューズです 。フィット感は「Slim」 で、まさに決戦用。ゼロドロップの良さを活かしつつ、カーボンの推進力を得たい上級者向けのモデルと言えます。
  • ESCALANTE RACER(エスカランテ レーサー): 定番のESCALANTE を、より軽量に、より高反発にしたレースバージョンです 。クッションは最小限で、ダイレクトな接地感を好むランナーに根強い人気があります。

ウルトラマラソン(オリンパス、ティンプ)

100kmや100マイル(160km)といった、とんでもない距離を走るトレイルのウルトラマラソン。ここでは「いかに足を守り抜くか」が最重要課題になります。

OLYMPUS(オリンパス)は、まさにそのために生まれたシューズです 。

33mmというトレイルモデル最強のクッション と、Vibram Megagripという最強クラスのグリップ 、そしてOriginalフットシェイプの快適性 。すべてが長距離での「安心感」のために設計されています 。ミッドソールが台形(末広がり)になっていて、厚底ながら安定性が非常に高いのも特徴です 。

一方で、「守り一辺倒じゃなく、走れる区間はスピードも維持したい」という現代のレースシーンでは「TIMP 5(ティンプ5)」を選ぶランナーも増えています。

OLYMPUSよりは薄い29mmのスタックハイトですが 、ミッドソールにロード用のTORINと同じ高反発な「EGO MAX」を搭載 。さらにグリップ力の高いVibram Megagrip と、ホールド感の高いStandardフィット を組み合わせることで、クッションとスピードを両立させたモデルと言えますね 。

薄底スペリオールの魅力

最近は厚底シューズが全盛ですが、そんな時代だからこそ「SUPERIOR 6(スペリオール6)」の魅力が際立っているように思います。

スタックハイトはわずか21mm 。この「薄底」の最大のメリットは、「足裏感覚」です 。

木の根や岩、ぬかるみといった地面の情報を足の裏でダイレクトに感じ取れる ので、自然と足の置き方や体重移動がうまくなる…そんなシューズです。足裏からの情報が多いと、テクニカルな下りでも対応しやすくなりますからね。

「足さばき」の練習用 や、50kmくらいまでのショートレースでスピードを出したいランナーに根強い人気があります 。

ちなみに、フィットは足裏感覚を研ぎ澄ますためか、あえてホールド感の高い「Standard FootShape」を採用しているのも面白いポイントです 。初心者の方がトレイルでの走り方を学ぶための一足としても、実はおすすめかもしれません 。

最適なアルトラランニングシューズチャート

いろいろなモデルを紹介してきましたが、最後に、あなたにとって最適な一足を見つけるための「アルトラ ランニング シューズ チャート(=選択手順)」をまとめます。

この5ステップで考えれば、きっとお気に入りの一足に出会えるはずです。

【最終結論】アルトラ選びの5ステップ

  1. STEP 1:世界を選ぶ(ロード or トレイル?)
    舗装路メインなら「ロードモデル」、山道メインなら「トレイルモデル」を選びます。
  2. STEP 2:哲学を選ぶ(0mm or 4mmドロップ?)
    アルトラの真髄(ゼロドロップ )を体験したいか、まずは4mmドロップ からスムーズに入りたいか。
  3. STEP 3:フィットを選ぶ(Original, Standard, Slim?)
    「3種のフットシェイプ比較」に戻り、自分の足型と求めるフィット感(解放感 or バランス or スピード)を決めます 。
  4. STEP 4:クッションを選ぶ(最大・高・中・低?)
    「ロード/トレイル比較チャート」を見て、走る距離や好みに合わせてクッションレベルを決定します。
  5. STEP 5:サイズを確定する
    「サイズ感の選び方」を参考に、実測値+用途(トレイルは+1.0cmなど)で最終サイズを決めます 。

アルトラのシューズは、自分の足で走る感覚を思い出させてくれる、とてもユニークで魅力的なシューズだと思います。

この記事のチャートが、あなたの「最初の一足」あるいは「次の一足」を見つけるヒントになれば幸いです。

ご注意ください

この記事で紹介したスペックやサイズ感は、あくまで一般的な目安です 。特にサイズ感は、足の形やソックスの厚さ 、時間帯によるむくみ によっても変わってきます。購入前には、ぜひ店頭での試着をおすすめします。正確な製品情報は公式サイトなどで再度ご確認くださいね。

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