こんにちは!スポーツシューズNAVIのFです。
アシックスのランニングシューズ、本当にたくさん種類があって、お店やサイトで「アシックス ランニング シューズ チャート」を見ても、どれが自分に合うのか迷ってしまいますよね。GEL-KAYANO、GEL-NIMBUS、NOVABLAST、METASPEED… カタカナの名前が多すぎて、「一体何が違うの?」と混乱してしまう気持ち、すごくわかります。
特にアシックスのシューズ選び方で重要な、定番のゲルカヤノとニンバスの違いや、最近よく聞くメタスピード、ノヴァブラストといったスピード系モデルの使い分け。さらには、自分の足に合うかどうかの基準となる、JIS規格のE、2E、3Eといった足囲のチャートや、ワイド、4Eモデルの選び方まで。
ランニング初心者の方はもちろん、次のステップに進みたい中級者の方でも、この複雑なラインナップを前に悩んでしまうのは当然だと思います。この記事では、複雑に見えるアシックスのモデル分類やサイジングを、できるだけ分かりやすく整理して、あなたにピッタリの一足を見つけるお手伝いをしていきますね!
- アシックスのモデル分類マトリックス
- プロネーション(足の倒れ込み)の重要性
- ゲルカヤノとニンバスの明確な違い
- 足囲(ウィズ)チャートとJIS規格の対照表
アシックスのランニング シューズ チャートの全体像

まずは、アシックスがシューズをどう分類しているのか、その「地図」とも言えるマトリックス(チャート)の全体像を見ていきましょう。この分類軸さえ押さえれば、無数に見えるシューズの「住所」がわかり、シューズ選びが格段に楽になるはずです。自分に合わないシューズを買ってしまうリスクを減らし、時間とお金の節約にもなりますよ。
アシックスのシューズ選び方とは?
アシックスのシューズ選び方って、実はたった2つの軸で考えるとすごくシンプルになるんですよ。私もこれを知ってから、お店の棚の前で立ち尽くすことがなくなりました。
その2軸とは、「何のために走るか?」という「目的(縦軸)」と、「自分の足の特性に合っているか?」という「サポートレベル(横軸)」です。この2つの質問に答えるだけで、選択肢はぐっと絞られます。
軸1:ランニングの目的(縦軸)
これは、シューズに求める性能ですね。大きく2つに分かれます。
- CUSHIONING(クッション): 快適さや足の保護、衝撃吸収を最優先するカテゴリ。日々のジョギングや、LSD(ロング・スロー・ディスタンス)、走り終わった後のリカバリーラン、そしてフルマラソン完走(サブ5~6などタイムを気にせず走る場合)を目指す方に適しています。
- SPEED(スピード): レースでの記録更新や、日々のスピードトレーニング(インターバル走、テンポ走)で使うためのカテゴリ。軽さや反発力、推進力を重視した設計になっています。
軸2:サポートレベル(横軸)
これがアシックス選びのキモであり、少し専門的になる部分です。ランナーの「走り方のクセ」に合わせるための軸で、特に着地した時の足首の倒れ込み方(プロネーション)に深く関わってきます。
- STABILITY(安定性): 着地時に足が内側に倒れ込みすぎる「オーバープロネーション」を、適度に補正・サポートしてくれる機能が付いたカテゴリです。
- NEUTRAL(ニュートラル): 足の倒れ込みが適正(ニュートラル)か、逆に少ない(アンダープロネーション)方向け。足本来の自然な動きを妨げない設計になっています。
アシックスのシューズ選びは、この「目的(クッション or スピード)」と「サポート(安定性 or ニュートラル)」の2軸マトリックスで考えるのが基本です!
例えば、「ゆっくり走るため(クッション)」で「足が内側に倒れやすい(安定性)」なら、この2軸が交差する場所にあるモデル(例:GEL-KAYANO)が候補になる、というわけですね。
初心者向けモデルの選び方

ランニング初心者の方が最初に迷うポイントですよね。私も最初はデザインや価格だけで選びそうになりましたが、ちょっと待ってください。
結論から言うと、まずは「CUSHIONING(クッション)」カテゴリから選ぶのがおすすめです。
理由は、走り慣れていないとフォームが安定しにくく、着地のたびにブレてしまったり、思った以上に大きな衝撃が足腰にかかったりしがちだから。まだランニングのための筋力や衝撃吸収能力が発達していない段階では、まずシューズにしっかり足を守ってもらうことが、怪我を防ぎ、安全に楽しく走る習慣をつける上で何より大切かなと思います。
代表的なモデルで言えば、アシックスの看板とも言える「GEL-NIMBUS(ゲルニンバス)」や「GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)」、または「GEL-CUMULUS(ゲルキュムラス)」あたりが、このカテゴリの定番ですね。
ただし、「じゃあ、この3つのどれかを買えばいいんだ!」と考えるのはまだ早いです。先ほどの2軸を思い出してください。クッションモデルなら何でも良いわけではなく、次の「ゲルカヤノとニンバスの違い」にも繋がる、自分の足のタイプ(=サポートレベルの軸)に合わせることが、初心者の方にこそ重要なんです。
ゲルカヤノとニンバスの違いを解説
これ、アシックス選びで最も多くの人が混同しやすいポイントだと思います!どちらもアシックスを代表する最上位のクッションモデルなので、お店でも隣に並んでいることが多いですよね。
「どっちもアシックスの最上位モデルで、クッションがすごいんでしょ?値段も似てるし、好きな色で選んでいいかな?」と思われがちなんですが、それは半分正解で半分間違い。どちらもクッション性が非常に高いのは事実ですが、設計思想(ターゲットとなるランナー)が全く違うんです。
この2つの決定的な違いは、「クッション性の量」ではなく、先ほど説明した「サポートレベル(横軸)」の違いにあります。
GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)は「安定性」モデル
ゲルカヤノは、着地時に足が内側に倒れ込みすぎる「オーバープロネーション」の人向けのSTABILITY(安定性)モデルです。
シューズの内側(土踏まず側)に、あえて少し硬い素材を配置したり、ミッドソールの形状を工夫したりすることで、足が内側に倒れ込みすぎるのを「グッ」と支えてくれる機能が搭載されています。最新のGEL-KAYANO 31などに搭載されている「4Dガイダンスシステム」といった安定化機能が、長距離を走って疲れてフォームが崩れてきた時でも、足の過度な倒れ込みを“適度に”支えて、より効率的なフォームに導いてくれるんですね。
GEL-NIMBUS(ゲルニンバス)は「中立性」モデル
一方、ゲルニンバスは、足の倒れ込みが適正な「ニュートラル」の人や、逆に倒れ込みが少ない「アンダープロネーション」の人向けのNEUTRAL(ニュートラル)モデルです。
こちらはカヤノのような内側を支えるための意図的な補正機能は基本的に入っていません。PureGELやFF BLAST PLUS ECOといった柔らかく高反発な素材をふんだんに使い、最大限の快適性とクッション性を提供することに特化しています。足本来の自然な動きを妨げず、雲の上を走るような(NIMBUS=積乱雲の意味だそうです)柔らかい接地感を優先したシューズです。
ミスマッチに注意!ここが一番大事です!
もし「足が内側に倒れやすい(オーバープロネーション)」人が、その柔らかさに惹かれて「ニンバス」を選ぶとどうなるか。ただでさえ内側に倒れやすい足を、非常に柔らかいミッドソールが全く支えてくれないため、その柔らかさが逆に足の不安定さ(過度な倒れ込み)を助長し、足首や膝の内側に負担が集中してしまうかもしれません。
逆に、「倒れ込みが少ない(アンダープロネーション)」人が「カヤノ」を履くと、元々内側に倒れ込まない足の動きを、カヤノの内側の硬いサポート機能が不必要に邪魔してしまい、足の外側へのストレスが増大する可能性も…。
自分の足に合わないと、せっかくの高性能が逆効果になり、怪我のリスクを高めることもあるので、この違いはぜひ覚えておいてください。高いシューズを買ったのに怪我をした、なんて最悪ですからね。
重要なプロネーションタイプ診断
「じゃあ、自分はゲルカヤノとニンバス、どっちを選べばいいの?」となりますよね。その答えが、自分の「プロネーションタイプ」を知ることにあります。この診断こそが、アシックスのシューズチャートを正しく使うための第一歩です。
プロネーションとは?
プロネーション(回内)は、難しく聞こえるかもしれませんが、心配しないでください。要は「着地した時に、地面からの衝撃を逃がすために足首が自然に内側に倒れ込む動き」のこと。これは骨格上、誰もが持っている怪我を防ぐための正常な生体メカニズムなんです。
問題は、その倒れ込みが「適度」か「過度(オーバー)」か「僅少(アンダー)」か、という「度合い」なんですね。この度合いによって、選ぶべきシューズのサポートタイプが変わってきます。
3つのタイプと推奨シューズ
- ① オーバープロネーション(過回内)
特徴: 着地時に足首が内側へ「過度」に倒れ込むタイプ。着地衝撃を足裏全体で受け止めきれず、親指側で強く地面を蹴り出す傾向があります。土踏まず(アーチ)が低い、いわゆる扁平足の人に多い傾向があります。
推奨: STABILITY(安定性)モデル(例:GEL-KAYANO、GT-2000、GT-1000)
理由: シューズのサポート機能が、過度な倒れ込みを「適度」な範囲に抑制・ガイドし、足首や膝への負担を軽減します。 - ② ニュートラル
特徴: 足首が「適度」に倒れ込み、効率よく衝撃吸収できる理想的なタイプ。標準的なアーチの人に多いです。
推奨: NEUTRAL(ニュートラル)モデル(例:GEL-NIMBUS、GEL-CUMULUS、NOVABLAST、METASPEEDなど)
理由: 補正機能がないシューズで、足本来の自然な動きを最大限に活かすのが適しています。 - ③ アンダープロネーション(回外)
特徴: 内側への倒れ込みが非常に少なく、足の外側で着地・蹴り出す傾向。サピネーションとも呼ばれます。ハイアーチ(土踏まずが高い)の人に多いです。
推奨: NEUTRAL(ニュートラル)モデル、特にクッション性重視(例:GEL-NIMBUS、GEL-CUMULUS)
理由: 足のアーチが硬く、衝撃吸収のメカニズムが働きにくいタイプ。カヤノのような安定性サポートは動きをさらに妨げる可能性があり、不要です。それよりも、ニンバスのような最大限のクッションで不足している衝撃緩衝性をシューズで補ってあげるのが良い、ということですね。
簡易セルフチェック方法
一番いいのは専門店で3Dスキャンなどで計測してもらうことですが、参考までに、簡単なセルフチェック方法もありますよ。
① シューズの踵(かかと)の減り方
今履いているランニングシューズ(または普段履き)の靴底を見てみてください。
- かかとの「内側」が顕著にすり減っている → オーバープロネーションの可能性大
- かかとの「外側」が均等に(または少し外側が)すり減る → ニュートラルの可能性大
- かかとの「外側」が極端にすり減っている → アンダープロネーションの可能性大
② ウェットフットテスト
足を水で濡らして、乾いた新聞紙や段ボール、色の濃い床の上にまっすぐ立ってみます。その足跡でアーチのタイプを判断します。
- 土踏まずまでベッタリと足跡がつく(足跡が太い) → 扁平足(オーバープロネーションの傾向)
- 土踏まずが綺麗なくびれを描く → 標準アーチ(ニュートラルの傾向)
- 土踏まずが極端にくびれ、かかとと前足部が分断されそう → ハイアーチ(アンダープロネーションの傾向)
これはあくまで簡易診断であり、目安程度に考えてください。走り方や体重のかけ方には個人差が大きいです。正確なタイプを知りたい場合は、アシックスのストアなどで専門スタッフによる3Dスキャンや走行分析など、専門的な足型計測をしてもらうのが一番確実ですよ。
メタスピードとノヴァブラストの位置付け
ここまでクッション系の話が中心でしたが、ランニングに慣れてきて、スピードを出したくなってきた中〜上級者の方は、メタスピードやノヴァブラストが気になりますよね。
これらは、マトリックスの「SPEED(スピード)」カテゴリに属するモデルです。どちらも基本的には「NEUTRAL(ニュートラル)」のランナー(または軽度のオーバープロネーションまで)向けに設計されていることが多いですね。
METASPEED(メタスピード)シリーズ
アシックスの本番レース用(RACING)トップモデルです。METASPEED SKY PARIS や METASPEED EDGE PARIS が有名ですね。アシックスで最も軽量・高反発なミッドソールフォーム「FF BLAST TURBO PLUS」と、推進力を生み出す「カーボンプレート」を搭載しています。
まさに記録更新を狙うための“決戦シューズ”という位置付け。ハーフマラソンやフルマラソンで自己ベストを目指すランナーが、その性能を最大限に引き出せるシューズと言えます。非常に高性能ですが、その分、耐久性や安定性は日々の練習用シューズに劣る面もあるので、使い所が大事ですね。
NOVABLAST(ノヴァブラスト)シリーズ
こちらは主に日々のスピードトレーニング(TRAINING / TEMPO)で使われるモデルです。「トランポリンのように弾む」と評されることが多い、FF BLASTフォームの弾むようなライド感が最大の特徴ですね。
メタスピードほどの尖った性能(カーボンプレート)はありませんが(一部モデルを除く)、その分クッション性も十分確保されており、耐久性も考慮されています。日々の練習でスピードに乗る「楽しさ」を感じさせてくれるシューズで、テンポ走やインターバル走はもちろん、中には日々のジョグ(ジョギング)のメインシューズとして愛用している人も多い、汎用性の高いモデルかなと思います。
アシックス ランニング シューズの足囲チャート

さて、マトリックスで「目的」と「サポート」からモデルを絞り込めたら、いよいよ最後の関門、サイジングです。特にアシックスは「足囲(ウィズ)」のバリエーションが豊富。この足囲チャートの読み解き方が、快適なランニングの最後の鍵になります。モデル選びと同じか、それ以上に重要かもしれません。
アシックスの足囲チャート解説
どんなに高性能なモデル(カヤノやニンバス)を選んでも、サイズが合っていなければ元も子もありません。シューズ選びでは「足長(cm)」だけでなく、「足囲(ウィズ)」、つまり足の親指と小指の付け根の最も出っ張った部分をぐるっと測った太さが、めちゃくちゃ重要なんです。
ウィズが合っていないと、靴の中で足が滑ったり、逆に特定の部分が圧迫されたりして、マメや爪のトラブルの原因になります。また、足が不安定になることで、せっかくのカヤノの安定性サポートが正しく機能しない、なんてことも起こり得ます。
アシックスの大きな魅力は、このウィズの選択肢が他ブランドに比べて圧倒的に多いこと。自分の足にジャストフィットする一足を見つけやすいんですね。
シューズのモデル名や箱に、『STANDARD(スタンダード)』『WIDE(ワイド)』『EXTRA WIDE(エクストラワイド)』『NARROW(ナロー)』といった表記があるのを見たことがあると思いますが、これがアシックスの足囲チャートの基本になります。
JIS規格のE、2E、3Eとは?
「STANDARDって、普通の幅ってことだよね?」と思うかもしれませんが、ここに大きな落とし穴があります。私自身、これで一度失敗しかけたことがあります…。
実は、アシックスの呼称(スタンダードなど)と、日本のJIS規格(E, 2E, 3E, 4Eなど)の対応は、メンズとレディースで基準が異なるんです。これ、本当にややこしいので注意してください。この規格は、日本産業規格(JIS)によって定められています。(出典:日本産業標準調査会(JISC))
メンズ の場合
メンズの「STANDARD」は、JIS規格の「2E」に相当するのが一般的です。これが基準になります。日本人の標準的な足幅と言われることが多いですね。
レディース の場合
一方、レディースの「STANDARD」は、JIS規格の「E」に相当します。つまり、メンズの「NARROW(細め)」とほぼ同じ幅なんです。性差で足の形状が異なるため、基準そのものが違うんですね。
ここが重要!男女の基準の違い
- メンズの STANDARD = 2E 相当
- レディースの STANDARD = E 相当
- レディースの WIDE = 2E 相当 (←これがメンズのSTANDARDとほぼ同じ幅)
この違いを知らないと、「普段レディースのスタンダード(E)だから、メンズのスタンダード(2E)でいいや」と選ぶと、ブカブカになってしまう可能性があります。逆もまた然りですね。
ワイドや4Eモデルの選び方
「自分は足幅が広い(広いと思い込んでいる)からワイドかな」という方も、どのワイドなのかをJIS規格で把握するのが確実です。日本人は「自分は幅広だ」と思っている方が多いですが、実際に測ってみるとスタンダード(2E)だった、というケースも少なくありません。
ここで、アシックス呼称とJIS規格の対照表を、メンズ・レディース別に整理してみますね。あくまで一般的な目安として参考にしてください。
【メンズ】ウィズ対照表 (目安)
| アシックス呼称 | JIS規格 (相当) | 特徴 |
|---|---|---|
| NARROW (ナロー) | E | 細め |
| STANDARD (スタンダード) | 2E | 標準 |
| WIDE (ワイド) | 3E | 広め |
| EXTRA WIDE (エクストラワイド) | 4E (またはF) | かなり広め |
【レディース】ウィズ対照表 (目安)
| アシックス呼称 | JIS規格 (相当) | 特徴 (メンズ比) |
|---|---|---|
| NARROW (ナロー) | D | かなり細め |
| STANDARD (スタンダード) | E | 標準 (メンズのNarrow相当) |
| WIDE (ワイド) | 2E | 広め (メンズのStandard相当) |
| EXTRA WIDE (エクストラワイド) | 3E | かなり広め (メンズのWide相当) |
サイジングの実践アドバイス
この男女差を知っていると、ちょっとした応用テクニックも使えますよ。
- 足幅が細めの男性: メンズのSTANDARD(2E)でも緩いなと感じる場合、デザインが許容できれば、レディースのWIDE(2E)や、思い切ってレディースのSTANDARD(E)モデルを試してみる価値はあります。
- 足幅が広めの女性: レディースのEXTRA WIDE(3E)でもまだ窮屈な場合、メンズのWIDE(3E)やEXTRA WIDE(4E)モデルを検討してみる。最近はユニセックスなカラーも増えていますからね。
もちろんデザインや色の好みの問題はありますが、フィット感を最優先するなら「こんな選び方もあるんだ」と覚えておくと便利かなと思います。
正しい足長と足囲の測り方
自分のJIS規格を知るには、まず自分の足を正確に測る必要があります。家でも簡単にできる方法を紹介しますね。できれば誰かに手伝ってもらうと、より正確に測れますよ。
準備するもの
メジャー(裁縫用など柔らかいもの)、A4用紙、ペン、そして壁(または本棚など垂直なもの)です。足は夕方になると重力や疲労でむくみやすいので、測るなら夕方がおすすめです。一番大きくなった状態の足に合わせるのがセオリーです。
ステップ1:足長(そくちょう)の計測
- 床にA4用紙を置き、片方の端を壁にぴったりつけます。
- その用紙の上に、かかとを壁につけてまっすぐ立ちます。(必ず両足に体重をかけた状態で行います。座って測ると不正確になります)
- 一番長い足の指(人によって親指か人差し指か違います)の先端に、ペンで印をつけます。
- 壁からその印までの長さ(cm)が、あなたの「足長」の実測値です。左右で長さが違うことも多いので、必ず両足測って、長い方を基準にしましょう。
「捨て寸」を忘れずに!
ランニングシューズは、この実測値ピッタリのサイズ(例:実測26.0cmなら26.0cmの靴)を選ぶわけではありません。必ず$0.5\text{cm} \sim 1.0\text{cm}$程度の余裕(捨て寸)を持たせたサイズを選びます。
なぜなら、走ると足がむくんだり、靴の中で足がわずかに前後に動いたりするため。つま先が詰まっていると、爪が死んだり(黒爪)、マメができたりする原因になりますからね。一般的には、実測値+1.0cm前後が目安と言われることが多いです。
ステップ2:足囲(そくい)の計測
- まっすぐ立った状態(体重をかけた状態)で行います。これが重要です。
- 親指の付け根の一番出っ張った骨(母趾球)と、小指の付け根の一番出っ張った骨(小趾球)を探します。
- メジャーで、この2点を通るように、足の甲をぐるりと一周させてその長さ(mm)を測ります。強く締めすぎず、かといって緩すぎず、メジャーが肌にぴったり沿う強さで測ってください。
ステップ3:チャートでの確認
計測した「足長(ステップ1)」と「足囲(ステップ2)」を、アシックス公式やJISが提供している「足長・足囲対照表(JIS規格表)」に当てはめます。(「JIS規格 メンズ 足囲」などで検索すると出てくると思います)
例えば、足長が $26.0\text{cm}$ (260mm) で、足囲が $255\text{mm}$ だった場合、JIS規格表(メンズ)を参照すると「2E」に該当します。この場合、選ぶべきアシックスのウィズは、メンズなら「STANDARD」となります。もし同じ足長で足囲が $262\text{mm}$ だったら「3E」、つまり「WIDE」を選ぶ、という流れです。
あくまで簡易計測です!
これもあくまで簡易計測です。体重のかけ方やメジャーの締め具合で数ミリは簡単に変わってしまいます。数値が「2E」と「3E」の境目だったりすると、非常に悩ましいですよね。
正確な数値と、何より自分の足の「形」(甲の高さ、かかとの幅なども含む)に合うかを知るには、やはり専門店で専用の機械で計測してもらうのが一番確実です。最終的な判断は、専門のスタッフと相談することをおすすめします。
最適なアシックス ランニング シューズ チャート活用法
色々と情報が多くなってしまいましたが、最適なアシックス ランニング シューズ チャートの活用法を、最後にシンプルにまとめますね。これまでの情報をどう行動に移すか、というステップです。
結局は、これまでお話しした3つのステップで絞り込んでいくのが、一番分かりやすくて失敗が少ないと思います。
アシックスシューズ選び 3ステップ
- 【STEP 1】 目的を決める(縦軸)
「ゆっくり長く走りたい(クッション)」か「スピードを出したい(スピード)」か。まずはここを明確にします。 - 【STEP 2】 足のタイプで絞る(横軸)
自分のプロネーションはどれか?簡易診断やお店での計測で、「安定性(カヤノ等)」か「ニュートラル(ニンバス等)」か、進むべき道を決めます。 - 【STEP 3】 サイズを合わせる(ウィズ)
自分の足長と足囲(E, 2E, 3E…)を(できれば正確に)把握し、「スタンダード」「ワイド」など最適なフィットを選びます。
例えば、「ランニング初心者(目的=クッション)で、どうも内側に倒れやすいみたいだ(タイプ=安定性)、足幅は測ったら標準的な男性だった(ウィズ=2E)」なら、答えは「GEL-KAYANO の STANDARD(2E)モデル」という風に、論理的に最適解にたどり着けます。
逆に「サブ4目指してスピード練習したい(目的=スピード)けど、ニュートラル(タイプ=ニュートラル)で、足幅はやや広め(ウィズ=3E)」なら、「NOVABLAST の WIDE(3E)モデル」が候補に挙がるわけですね。
アシックスの公式ウェブサイトには、こうした質問に答えていくとおすすめを教えてくれる「シューズファインダー」という便利なツールもありますので、そちらで診断してみるのも、自分のタイプを知る良い手がかりになると思いますよ。
この記事が、あなたのアシックスシューズ選びの迷いを少しでも解消できたら嬉しいです。ぜひ自分にピッタリの一足を見つけて、安全に楽しくランニングを続けてくださいね!



