こんにちは!スポーツシューズNAVIのFです。
陸上短距離シューズのおすすめを探しているんですね。特に陸上を始めたばかりの初心者の方、例えば中学生や高校生の部活生だと、最初の一足(ファーストスパイク)をどう選べばいいか迷うかもしれません。
スパイクと言っても、アシックスやミズノ、ナイキ、アディダスといった人気メーカーからたくさんのモデルが出ていますし、大学生や一般の競技者になってくると、プレートの硬さや練習用のアップシューズ、トレーニングシューズとの違いなんかも気になりますよね。
スパイクの寿命や、そもそもシューズをどこで買うのが最適か(店舗かネットか)まで、疑問は尽きないかなと思います。私自身、シューズ選びにはいつもワクワクしながらも悩んでいます。
この記事では、そんな陸上短距離シューズに関する疑問を整理して、あなたに合った一足を見つけるお手伝いをしますね!
- 走力レベル(初心者・上級者)別のスパイクの選び方
- 練習環境(土・オールウェザー)に合わせたピンの違い
- スパイク、アップシューズ、トレーニングシューズの役割分担
- 【レベル別】おすすめの人気モデル(アシックス、ミズノ、ナイキ他)
陸上短距離シューズおすすめの選び方

まずは、陸上短距離シューズ(主にスパイク)を選ぶときの基本的なポイントを見ていきましょう。自分のレベルや練習環境に合わないものを選ぶと、パフォーマンスが出ないどころか、怪我にもつながりかねないので、ここはしっかり押さえておきたいですね。短距離選手にとってシューズは、パフォーマンスに直結する最も重要な機材の一つですから。
初心者(中学生・高校生)の選び方

陸上競技を始めたばかりの中学生や高校生の部活生、いわゆる「初心者」の方が最初のスパイク(ファーストスパイク)を選ぶときは、いくつか大切なポイントがあります。トップ選手が履いているような格好良いモデルに憧れる気持ちもわかりますが、最初はじっくりと足を守り育てる視点が必要です。
一番大事なのは、無理をしないことかなと思います。
1. プレートが柔らかいモデルを選ぶ
上級者が履くようなカチカチの硬いプレートのスパイクは、まだスプリントに必要な筋力が十分でないとプレートを「しならせる」ことすらできず、反発をもらえません 。それどころか、プレートを曲げようと無理に力んでフォームが崩れたり、足への過度な負担で疲労骨折などの怪我につながったりする原因にもなります 。
ですから、まずは比較的プレートが柔らかく、屈曲性(曲がりやすさ)が高いモデルを選ぶのが、上達への一番の近道だと思います 。
2. 「土兼用(オールラウンド)」モデルを選ぶ
練習は学校の「土(アンツーカ)」のグラウンド、試合は競技場の「全天候型(オールウェザー、通称タータン)」というケース、すごく多いですよね。
初心者向けのモデルには、この両方に対応できる「土兼用(オールウェザー・アンツーカ兼用)」というタイプがあります 。これを選ぶのには、単に「両方で使えて便利」という以外にも、ちゃんとした理由があるんです。
初心者に「土兼用」モデルをおすすめする理由:
- 怪我の防止: 土兼用モデルは、初心者の未熟な足を保護するために必要な「柔らかいプレート」と「クッション性」を備えている傾向があります 。
- 専門化への移行: 入部当初はまだ専門種目が決まっていないことも多いですよね。土兼用スパイクの多くは、短距離だけでなく跳躍や中距離にも対応する「オールラウンドモデル」として設計されています 。
- 耐久性: オールウェザー専用モデルに比べて、アッパーやソールの耐久性が高く作られていることが多く、日々のハードな練習にも耐えてくれます 。
練習(土)と試合(タータン)の両方で履き慣れたシューズが使えるのは、精神的な安心感にも繋がります。合理的かつ経済的な選択肢と言えますね。
3. クッション性・サポート機能
プレートの柔らかさと並んで重要なのが、クッション性(衝撃吸収性)です 。ソール(靴底)が比較的厚めに設計されており、練習での繰り返される衝撃から足を守ってくれるモデルを選びましょう 。
また、アシックスの「ARCHWRAP(アーチラップ)」機能のように、アッパー(シューズの甲部分)にサポート機能が搭載され、アーチ(土踏まず)の落ち込みや走行中のブレを防いでくれるモデルも理想的です 。こうした機能が、足への負担をさらに軽減してくれます。
価格帯も、探してみると4,000円台からあるようなので 、比較的お求めやすいのも嬉しいポイントです。
特に部活で毎日使うシューズ選びは大切ですよね。陸上短距離アップシューズおすすめ!目的別シューズ術も、アップシューズ選びの参考になるかもしれません。
プレートの硬さと走力レベル(上級者)
初心者からステップアップして、中級者・上級者になってくると、スパイクの選び方も当然変わってきます。自分の筋力でシューズを「履きこなす」段階に入るわけですね。ポイントは、やはり「プレートの硬さ」です 。
筋力がついてきて、硬いプレートを自分の力で「踏み潰せる」ようになると、その強烈な反発力を推進力に変えることができます 。柔らかいプレートでは物足りなく感じてきたら、ステップアップの合図かもしれません。
中級者(脱・初心者)
初心者向けの柔らかいスパイクでは反発が物足りなくなってきたら、「タータン(オールウェザー)専用」で「短距離専用」のモデルに移行するタイミングかもしれません 。土兼用モデルは卒業ですね。
このレベルでは、いきなり最上級者モデルに行くのではなく、硬すぎず柔らかすぎない、反発性と屈曲性のバランスが取れたモデルを選ぶのがおすすめです 。自分の筋力と相談しながら、徐々にプレートの硬さを上げていくイメージですね。
上級者(競技者)
自身の筋力で硬いプレートを完全に踏み込み、その反発力を最大の推進力に変えることができる競技者レベルです。
選択肢はもう「プレートが硬い高反発スパイク」一択、と言ってもいいかもしれません 。
特に100mや200mのショートスプリントでは、反発力を最優先した最も硬いプレートのモデルが人気です 。ただ、200mや400mなどコーナー(カーブ)を走る種目がメインの場合、硬すぎるプレートは曲がりにくさにつながることもあります。そのため、400m用モデルなどでは、高反発でありながらも適度なしなやかさ(屈曲性)を備え、コーナーを曲がりやすいように設計されたプレートが採用されることもあります 。
このレベルになると、単純な反発力だけでなく、高速域で足がブレないための強力なホールド力(フィット感)や、自分の走法(ピッチ走法かストライド走法か)に合ったソール形状の選定が、記録を左右する重要な要素になってきます 。
トラック(土・オールウェザー)とピン
スパイクの性能を左右するもう一つの重要な要素が、靴底の「ピン」です。これはシューズ本体と同じくらい重要かもしれません。
なぜなら、使用するトラック(競技場)の地面(サーフェス)に合わせて、絶対に使い分ける必要があるからです 。間違ったピンを使うと、性能を発揮できないだけでなく、最悪の場合、競技場のトラックを破損させてしまう原因にもなります 。
土(アンツーカ)トラック
学校の校庭などで使われる土のトラックですね。ここでは、土に深く刺さって強いグリップ力を得るための、長くて鋭いピンを使います 。
アシックスの製品だと「ランスパーク®」という名前で知られています 。スパイク本体も、前述の通り、耐久性の高い「土兼用(オールウェザー・アンツーカ兼用)」モデルが必須です。
全天候型(オールウェザー)トラック
競技会で使われるゴム製の「タータン」トラックです。こちらでは、タータンに刺さりすぎず、適度なグリップと反発を得るための、比較的短く、トラックを傷つけにくい形状のピンを使います 。
アシックス製品だと「パウピラ®」という名称です 。
注意点:ピンの使い分けはルールです
オールウェザー(タータン)トラックで土用の長いピン(ランスパーク®など)を使うと、トラックの表面をひどく傷つけてしまい、破損の原因になります。これはマナー違反であると同時に、競技場のルールで禁止されています。絶対にやめましょう。必ず競技場のルールに従って、適切なピンを使用してくださいね。
これまでの選び方の基準を、ちょっと表にまとめてみますね。
| レベル | 主な使用トラック | 推奨スパイクタイプ | プレート硬度 | 推奨ピン(アシックス例) | 重視すべき点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 初心者 | 土(アンツーカ) | 土兼用・オールラウンド | 柔 | ランスパーク® | クッション性、耐久性 |
| 初心者 | オールウェザー | 土兼用・オールラウンド | 柔 | パウピラ® | クッション性、屈曲性 |
| 中級者 | オールウェザー | AW専用・短距離専用 | 中 | パウピラ® | 反発性と屈曲性のバランス |
| 上級者 | オールウェザー | AW専用・高反発モデル | 硬 | パウピラ® | 最大反発力、ホールド性 |
アップシューズとトレーニングシューズの違い
陸上短距離の選手は、実はスパイク以外にもシューズを履き分けていることが多いんです。というか、本気で記録を目指すなら「3足の使い分け」は必須とも言えます 。
それが「アップシューズ」と「トレーニングシューズ」。この2つ、名前は似ていますが役割がまったく違います 。
アップシューズ(汎用練習用)
一言でいうと、「日々の練習で最もよく使う、クッション性のあるシューズ」です 。
- 用途: 本練習前のウォーミングアップ、練習後のクールダウンでのジョグ、軽い「流し」やドリル、そして冬季練習での走り込み(高負荷練習)など、出番は一番多いですね 。
- 役割: スパイクやトレーニングシューズでは補えない「クッション性」で、日々の練習で蓄積する足へのダメージを軽減するのが最大の役割です 。
- 特徴: 一般的なジョギングシューズより軽量で、反発性やグリップ性も高い、いわゆる「部活生向け」のバランス型ランニングシューズが選ばれることが多いです 。
トレーニングシューズ(専門練習用)
こちらは、「スプリント技術を磨くための専門シューズ」ですね 。「スプリントトレーニングシューズ」とも呼ばれます。
- 用途: スプリントドリル、フォーム修正、冬季練習での走り込み(スパイク代わりとして)、またはウエイトトレーニングなどで使われます 。
- 役割: 最大の特徴は、「スパイクに近い接地感覚」を得られる点です 。
- 特徴: ソールが意図的に薄く設計されていて、つま先とかかとの高低差(ドロップ)がほぼゼロに設定されています 。これにより、選手は地面をダイレクトに感じることができ、「地面をしっかりと押し込む」というスプリント技術の習得に最適なんです 。
トレーニングシューズは、この接地感覚を優先するためにクッション性を犠牲にしています 。ですから、これ単体で練習を全部こなすのではなく、必ずアップシューズと併用するのが絶対条件になります 。この使い分けこそが、怪我を防ぎながら効率よく技術を磨くカギなんですね。
ちなみに、一般的なランニングシューズの選び方についてはランニングシューズ メンズ・レディース 違いと正しいサイズ選びでも詳しく解説しているので、アップシューズ選びの基礎として参考にしてみてくださいね。
スパイクの寿命と交換時期の目安
大事なシューズ、いつまで使えるのかも気になりますよね。特にスパイクは高価なものも多いですし…。スパイクの寿命は「ピン」と「シューズ本体(特にプレート)」の2つで考える必要があります。
ピンの交換目安
ピンは完全な消耗品です。先端が摩耗すると、トラックを捉えるグリップ力が低下し、せっかくのパワーが地面に伝わらなくなってしまいます 。
- 土(アンツーカ)用ピン: アシックスさんによれば、「先が丸くなったら」交換の合図だそうです 。
- オールウェザー用ピン: こちらは「カドをチェック」し、角がすり減って丸みを帯びてきたら交換が必要とのこと 。
ピンは比較的安価なので、こまめにチェックして交換したいですね。
シューズ本体の寿命目安
本体の寿命は、選手の体重、走り方、練習頻度、使用するトラックの状況によって大きく変わるので、「何キロ走ったら」とは言い切りにくいのが正直なところです 。
ミズノさんの情報によれば、一般的なランニングシューズ(アップシューズ)は走行距離600km程度を目安に案内しているそうですが 、スパイクの場合はプレートの「ヘタり」具合など、感覚的な部分が大きいです。
こんな感覚があったら交換かも?
- プレートの反発性が失われた感覚(新品の時のような「パン!」と跳ね返る感じがしない、「ヘタり」)がする
- アッパー(甲の部分)が伸びたり破れたりして、ホールド感が緩くなってきた
- 今のシューズではパフォーマンスの限界を感じ始めた(自分の筋力が上がって、シューズの反発が物足りない)
経年劣化に注意!
あまり履いていなくても、シューズの素材(特にミッドソールや接着剤)は、製造から2~3年で自然に劣化(加水分解など)することがあります 。久しぶりに履いたらソールが剥がれた!なんて悲劇も…。大事な大会前には、長期間保管していたスパイクは特に、状態をしっかり確認しておきたいですね。
スパイクに限らず、ジョギングシューズの寿命と買い替えのタイミング完全ガイドでも紹介していますので、よかったらどうぞ。
陸上短距離シューズおすすめモデル比較

ここからは、具体的にどんなモデルがあるのか、前章の選び方に基づきつつ、レベル別にいくつかピックアップしてみたいと思います。あくまで一例として、シューズ選びの参考にしてみてくださいね!(モデル情報は2025年時点のものです)
初心者向け(アシックス・ミズノ)
初心者のファーストスパイクとしては、前述の「土兼用・オールラウンドモデル」がやはり定番です 。特に国内メーカーのアシックスやミズノは、日本の中高生の足型や練習環境(土のグラウンドなど)をよく研究して作られているので、安心感がありますね。
アシックス (asics)
- エフォート 13 (EFFORT 13): 「部活生のファーストスパイク」として、すごく定番のオールラウンドモデルみたいですね 。短距離から中距離、跳躍まで、幅広く対応できます。
- ヒートスプリント 13 (HEATSPRINT 13): アッパー(甲)に「ARCHWRAP」というサポート機能が搭載されているのが特徴です 。走行中にアーチ(土踏まず)が落ち込むのを抑えて、足への負担を軽くしてくれる効果が期待できます 。
- ヒートフラット 12 (HEATFLAT 12): ミッドソール(靴底の中間層)を厚めに設定し、優れた反発性と衝撃緩和を両立させているモデルです 。短距離からハードル、跳躍種目まで幅広く対応します 。
ミズノ (MIZUNO)
- エックスファースト 3 (X FIRST 3): 履きやすさを重視したモデルです。プレートを「ハーフプレート」設計(前足部の半分程度)にすることでシューズ全体が曲がりやすくなっていて、スパイク走行に慣れていない初心者でも安心して使用できるのが特徴です 。短距離から長距離、走幅跳まで対応するオールラウンドモデルです 。
中級者・上級者向け(ナイキ・アディダス)
中級者・上級者向けは、まさに技術の最先端! 2020年代以降、高反発フォームとカーボンプレートを搭載した「スーパー スパイク」と呼ばれるモデルが各社から出ています。
特にナイキやアディダスは、世界のトップ選手が履いていることもあって注目度が高いですね。
ナイキ (Nike)
- Air Zoom Maxfly 2 (エアズーム マックスフライ 2): ナイキのフラッグシップモデルですね。前足部に内蔵された「Zoom Airユニット」による爆発的な反発が最大の特徴です。2025年時点のレビューでも高評価(5.0)が確認されています 。レビューによれば、初代Maxflyと比較し、より「力が強い人」(筋力で強く踏み込むストライド型のスプリンター?)に向いたスパイクに進化した、なんて声もあるみたいですね 。
アディダス (Adidas)
- Adizero Prime SP シリーズ (アディゼロ プライム SP): アディダスが誇る最軽量の短距離スパイクで、カーボン製ソールが大きな反発を生み出します 。2024年パリ五輪男子100m金メダリストのノア・ライルズ選手や、日本の鵜澤飛羽選手も着用していて話題になりました 。
- SP3 STRUNG (2024年モデル): アッパーに「STRUNG(ストラング)」という、一枚糸を精密に編み込む技術を採用しています 。これにより、従来のメッシュアッパーで必要だった補強材が不要になり、耐久性、通気性、そしてフィット感が大幅に向上したモデルのようです 。
- SP4 (2025年モデル): SP3の正統進化モデルと推測されますが、2025年5月時点では国内未展開または入手困難な状況が続いているみたいです… 。
大学生・一般競技者向けモデル
大学生や一般競技者の方々は、自分の走法や専門種目に合わせて、よりシビアにシューズを選んでいる印象です。このレベルになると、ブランドの人気だけでなく、自分の感覚に合うかどうかが全て、という感じですね。
前述のナイキやアディダスのモデルはもちろん、国内メーカーも負けていません。
アシックス (Asics)
- METASPEED SP 2 (メタスピード SP 2): 2024年7月10日に発売されたアシックスのフラッグシップモデルです 。レビューを見ると、初代METASPEED SP 1が比較的「万人に受ける」モデルだったのに対し、SP 2は「全然別物」と感じるほど、より「尖った」性能(専門化した性能)にアップデートされた、と評価されています 。高いレベルの競技者のシビアな要求に応えるための進化、ということなんでしょうね。
ミズノ (MIZUNO)
- クロノインクス 9 (CHRONO INX 9): ミズノの不動の短距離フラッグシップモデルです 。パワーに自信のあるスプリンター向けに設計されているようです 。スムーズな重心移動を可能にする高速設計と、リニューアルされたアッパーによる高いフィット感が特徴 。ピンが交換式ではなく、固定式(7mm・3mm)を採用しているのも特徴的ですね 。
- エックスレーザーネクスト 3 (X LASER NEXT 3): こちらは反発性としなやかさを両立したモデルで、特に200mや400mといったロングスプリントに向いているようです 。
ニューバランス (New Balance)
- FuelCell SuperComp SD-X (または Sigma SD-X): 高反発の「FuelCell(フューエルセル)」フォームと、フルレングスの外部カーボンファイバープレートを搭載しています 。面白いのが、このモデルが「200m~800m」の距離をターゲットに設計されている点 。100mの直線的な最大反発力だけでなく、コーナーをスムーズに曲がるための適度なしなやかさや、レース後半までパフォーマンスを維持するためのクッション性(FuelCell)も重視しているのかもしれません。特にロングスプリント(400m)や800mの選手にとっては、最良の選択肢の一つになり得ますね。
ここまで来ると、「どれが一番速いか」ではなく、「どのスパイクが自分の種目と走法に一番合うか」という、精密なマッチングの世界ですね 。
練習用シューズ(アップ・トレーニング)
スパイクが「決戦用」なら、こちらは「日常用」。練習の質を高め、怪我を防ぐために、スパイク以上にこだわっている選手も多いかもしれません。
冒頭で紹介した「3足の使い分け」 に基づいて、具体的なモデル例を見てみましょう。
トレーニングシューズ(スプリント練習用)
「スパイクに近い感覚」で「技術を養う」ためのシューズですね 。冬季練習にも最適です 。
- ミズノ ビルトトレーナー 2 (BUILT TRAINER 2): こちらは「安定感重視」の設計 。ジャンプトレーニングや、よりハードなトレーニング(例:ウエイトトレーニング)にも適しているようです 。
- アシックス ウインドスプリント 3 (WINDSPRINT 3): ビルトトレーナーと比べると、こちらは「スピード重視」 。スピードトレーニングやスプリントドリルに最適みたいです 。
アップシューズ(ジョグ・ウォームアップ用)
日々の練習(ジョグ、アップ、ダウン)で最も酷使する、クッション性と反発性、耐久性など、バランスが求められるシューズです 。
- アシックス ライトレーサー 6 (LYTERACE 6): まさに「陸部の定番」とも称されるモデル 。中学校・高校の部活生(短距離、ハードル、跳躍)の最初の一足として、あらゆる機能(軽量性、反発性、クッション性、安定性、耐久性)のバランスが取れた万能シューズです 。
- スピード・反発型モデル: よりスピード練習や走り込みに対応した、反発性重視のモデル群です。アシックスの「ターサー RP 3」やミズノの「ウエーブデュエル 4」 、アディダスの「アディゼロ BK」 などが人気ですね。
- 薄底・レース兼用モデル: ミズノの「デュエルソニック 4」やアディダスの「アディゼロ RC 6」 、アシックスの「ハイパーレーサー」 など、ソール厚がWA規定(20mm)以下の薄底モデルも注目されています。スパイクに近い感覚で走れるためアップシューズとして人気があり、ルール上、そのままレースでスパイク代わりにも使えます 。
WA(世界陸連)のルールについて
ちなみに、陸上のトラック競技では、スパイクのソールの厚さは厳密に20mmまでと決められています。(出典:一般財団法人栃木陸上競技協会『競技用靴のルール変更について』) マラソン界で話題になった「厚底」(最大40mm)は短距離では使えないんですね 。各メーカー、この20mmという制限の中で、いかに反発性の高いフォーム素材とカーボンプレートを搭載するかの技術競争を繰り広げているわけです。
シューズはどこで買うべきか(店舗・ネット)
さて、欲しいシューズが決まってきたら、次に悩むのが「どこで買うか」ですよね。便利なオンラインストアも魅力的ですが、実店舗(スポーツ専門店)にも代えがたい良さがあります。
実店舗(スポーツ専門店)
結論から言うと、最初の1足、特にフィット感が命である「スパイク」は、実店舗での購入を強くおすすめします 。
- メリット:
なんといっても「試着」ができること。これに尽きます 。短距離スパイクはコンマ1秒を争う競技特性上、非常にタイトなフィット感が要求されます。アッパーの素材感、プレートの硬さ、踵のホールド感…。この繊細なサイズ感やフィット感は、履いてみないと絶対に分かりません。
また、陸上専門店のスタッフさんは、本レポートで解説したような専門知識(レベル、トラック、走法、プレートの硬さ)に基づき、個々の選手に最適なモデルをアドバイスしてくれます。これはオンラインでは得られない貴重な情報ですよね。
- デメリット: オンラインストアに比べると、品揃えの豊富さや価格面では一歩譲るかもしれません。
オンラインストア
- メリット: 品揃えが豊富で、価格を比較しやすいのが最大の魅力。最新モデルや国内未発売モデル(先ほどのアディゼロ SP4の例など)が見つかることもあります 。
- デメリット: 最大のデメリットは、試着ができないため、サイズやフィット感が合わないリスクがあることです。スパイクで「ちょっと合わない」は致命的になりかねません。
私のおすすめは、
「1足目は実店舗で専門家のアドバイスを受けながら足に合うモデル(と正確なサイズ)を見つけ、サイズ感が分かっている2足目以降の買い替えや、アップシューズならオンラインも賢く活用する」
というハイブリッドな使い方ですね!
最適な陸上短距離シューズおすすめの総括
ここまで、陸上短距離シューズのおすすめの選び方やモデルについて、かなり詳しく見てきました。
情報が多かったので、最後に大切なポイントをまとめると、こんな感じでしょうか。
陸上短距離シューズ 選び方のまとめ
- 「3足の使い分け」を意識する: パフォーマンス向上と怪我予防のカギは、決戦用の「スパイク」、技術用の「トレーニングシューズ」、クッション用の「アップシューズ」の戦略的な使い分けにあります 。
- スパイクは「走力レベル」で選ぶ: 初心者は「柔らかいプレート・土兼用・クッション性重視」で足を守り育てること 。上級者は「硬いプレート・専用・高反発」で記録を追求すること 。
- フィット感が命: 特にスパイクは、0.1秒のためにフィット感を妥協しないこと。最初の1足は、ぜひ実店舗で専門家のアドバイスを受けながら試着して決めてください 。
シューズは、選手にとって一番大切な「相棒」とも言える存在です。自分のレベル、練習環境、そして何より自分の足にピッタリ合う一足を見つけることが、自己ベスト更新への一番の近道だと思います。
この記事が、あなたのベストな陸上短距離シューズのおすすめを見つけるための一助になれば、とても嬉しいです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

