シューズ2eと3eの違い【ワイズを徹底解説】

用途・目的

こんにちは!「スポーツシューズNAVI」運営者のFです。

ランニングシューズやスニーカーを選んでいると、必ず目にする「2E」とか「3E」っていう表記。これ、気になりますよね。シューズの2eと3eの違いって、一体何なんだろう?と。

「店員さんに勧められた2Eを買ったら小指が痛くなった…」「じゃあ3Eにしたら、今度はかかとがカパカパする…」なんて経験、ありませんか?

「自分は甲高な気がするけど、3Eを選ぶべき?」「幅広だから4Eがいいのかな?」「ナイキニューバランス、アシックスで基準は違うの?」など、ワイズの意味に関する疑問は尽きないかも知れません。

実はこの「E」の表記、シューズ e と 2e の 違いや、シューズ d と 2e の 違いなど、知っておくと靴選びの精度が劇的に上がるんです。特にメンズとレディースでは「標準」の定義がまったく違うので、本当に注意が必要ですね。

この記事では、そんなシューズのワイズ、特に2Eと3Eの違いについて、私の知識と経験から分かりやすく掘り下げていこうと思います!

  • 2Eと3Eの具体的な「足囲」の違い
  • 「幅広」や「甲高」タイプのワイズ選び方
  • 自宅でできる簡単な足の測り方
  • ナイキやアシックスなどメーカー間の基準差

シューズ 2e と 3e の 違い(ワイズ)

まずは、この「E」表記の基本的な部分、シューズの 2e と 3e の 違いについて見ていきましょう。ここを間違って覚えていると、ずっと合わない靴を選び続けることになっちゃうかも知れません。たかがワイズ、されどワイズ。フィット感の根幹に関わる部分ですからね。

ワイズの意味は「足幅」ではない

まず、最大の勘違いポイントからお話します。

この「E」表記(ワイズ)を、親指の付け根から小指の付け根までの「足幅(そくふく)」、つまり直線距離だと思っていませんか?

私も昔はそう思っていたんですが、違うんですね。もしワイズが「幅」だけなら、甲高の人が救われませんよね。

JIS(日本産業規格)が定めているワイズは、「足幅」ではなく「足囲(そくい)」なんです 。

ワイズ(足囲)とは?
親指の付け根の骨(母趾球)と、小指の付け根の骨。この一番出っ張っている2点を、メジャーでぐるっと一周させたときの周囲の長さ のことを指します。

「幅」だけじゃなくて「高さ(厚み)」も含めた、いわば足の体積的なサイズ感、とイメージすると分かりやすいかも知れません。だからこそ、幅が細くても甲が高い人も、このワイズ表記を頼りにすることができるんです。フィット感は、二次元の「幅」ではなく、三次元の「体積」で決まる、というのがJIS規格の考え方なんですね。

自宅でできる足囲の測り方

じゃあ、自分の足囲(ワイズ)はどうやって測ればいいのか。最近はスポーツ用品店などで3D計測もできますが、自宅でも簡単に目安を知ることができますよ。

準備するものは、「A4用紙(数枚)」「ペン(細め)」「やわらかいメジャー(裁縫用など)」の3つです。

測る時の重要ポイント

  • 時間帯: 足がむくみやすい「午後」や「夕方」に測るのがベストです。朝イチは足が一番小さい状態。そのサイズで靴を選ぶと、夕方には血流が止まるほどキツく…なんてことになりがちです。
  • 姿勢: 必ず両足で立った状態で測ってください。座って測ると、足に体重がかからずアーチが上がった状態(=足長が短く、足囲が細い)になってしまい、不正確な数値が出ます。
  • 両足: ほとんどの人は左右で足の大きさが違います。必ず両足測って、大きい方の足の数値を基準に靴を選びましょう。

ステップ1:足長(そくちょう)を測る

まずは「足長」から。これが靴のサイズ(cm)の基準になります。

床に紙を置き、かかとを壁にぴったりとつけて紙の上に立ちます。このとき、かかとと壁の間に隙間ができないように注意してください。

次に、ペンを地面に対して垂直に持ち、自分の足で最も長い足指(人によって親指、または人差し指ですね)の先端に印をつけます。ペンを斜めにすると誤差が出るので、真上からが鉄則です。

壁(かかとの位置)から、つけた印までの直線距離を測ります。これがあなたの「足長」です。

ステップ2:足囲(そくい)を測る

次に、いよいよ「足囲」です。

立ったままの状態で、親指の付け根の最も出っ張った骨(母趾球)と、小指の付け根の最も出っ張った骨(第五中足骨頭)の位置を確認します 。手で触ってみて、一番グリグリするところですね。

この2点を通るように、メジャーを地面と水平に、足の甲に「ぐるっと一周」させます 。

この時、メジャーを強く締めすぎないのが最大のコツです。かといって、たるませてもダメ。メジャーが肌に軽く触れて、浮かない程度の強さで目盛りを読みます。

ステップ3:換算表で確認する

これで「足長(例: 26.0cm)」と「足囲(例: 255mm)」という2つの正確な数値が得られました。この数値を、各シューズメーカーが公開している「ワイズ換算表(JIS規格表)」と照らし合わせることで、自分のワイズがEなのか2Eなのか、はたまた3Eなのかが客観的に判明します。

2Eと3Eの差は具体的に6mm

では、本題の「シューズ 2e と 3e の 違い」です。測り方がわかったところで、この記号の意味を掘り下げます。

JIS規格では、ワイズの記号(…C → D → E → 2E → 3E → 4E…)が1つ上がるごとに、対応する「足囲」が約6mm大きくなるように設定されています。(出典:日本産業標準調査会 JISC

ワイズの差(同じ足長の場合)

  • E と 2E の違い = 足囲 約6mm の差
  • 2E と 3E の違い = 足囲 約6mm の差
  • 3E と 4E の違い = 足囲 約6mm の差

つまり、3Eは2Eよりも約6mm、足の周囲(体積)が大きい人向けの規格、ということですね。

「たった6mm?」と思うかも知れませんが、甘く見てはいけません。靴における6mmの差は、履き心地を天国と地獄に分けるほど大きいんですよ。足の周囲で6mmですから、靴内部の空間(容積)としてはかなりの違いになります。指が自由に動くか、それとも圧迫されて動かないかを決める、決定的な差だと思ってください。

「甲高」の人は3Eを選ぶべき?

ここで、「ワイズ=足囲」という考え方 が活きてきます。

「自分は足の幅自体は細いんだけど、甲(こう)が高いんだよな…」という人、いますよね。こういう「甲高(こうだか)」タイプの人こそ、ワイズ選びが重要です。

甲高の人が、自分の「幅」だけを見て細いEやDの靴を選ぶとどうなるか。

足は無理やり入るかも知れませんが、靴紐(シューレース)の部分や甲全体が圧迫されます。シュータン(ベロ)の両脇が大きく開いてしまったり、靴紐がパンパンになったり。これでは、歩くたびに甲が圧迫されて、血流が悪くなったり、痛みやしびれが出たりします。これは辛いですよね。

甲高の人は、たとえ幅が細くても「高さ」がある分、「足囲」は太くなります。先ほどの測り方で足囲を測ってみると、自分では「細い足」と思い込んでいても、計測結果は意外と「3E」や「4E」に該当する、なんてことは本当によくあります。

もしあなたが甲高で悩んでいるなら、測定結果を信じて、2Eよりも3Eを試してみる価値は十分にあると思います。

「幅広」タイプとワイズの選び方

もう一方の代表が「幅広(はばひろ)」タイプ。これはイメージしやすいですね。甲の高さは標準的、あるいは低いけれど、横に広い、平たい足のタイプです。

このタイプの人が、例えばメンズ標準の2Eを選んでしまうと、どうなるか。言うまでもありませんが、特に小指側が靴の壁に強く当たって、走ったり歩いたりするたびに摩擦で赤くなり、痛くなったり、タコができたりしがちです。外反母趾や内反小趾を悪化させる原因にもなりかねません。

足囲を測った結果が「3E」や「4E」(超幅広タイプ )だった場合は、迷わずワイド(3E)やスーパーワイド(4E)モデルを選んだ方が、快適に過ごせるはずです。

「幅広」も「甲高」も、どちらも結果的に「足囲」が太くなるので、3E以上のワイズが必要になる、というわけですね。もちろん、「幅広かつ甲高」という最強のタイプの方もいて、そういう方は4E以上が必要になるケースが多いですね。

他のシューズ 2eと3eの違い(関連)

2Eと3Eの違いが分かったところで、よくある関連の疑問、「E」「D」「4E」との違いや、メーカーごとの差についても触れておきましょう。ここがまた、靴選びを難しくしている要因なんですよね。「A社の2Eは良かったのに、B社の2Eはキツイ」というのは、まさにこのメーカー差が原因だったりします。

シューズ eと2eの違いとは?

これはもう簡単ですね。2Eと3Eの違いと同じです。

2EはEよりも1段階広いワイズで、足囲の差は約6mmです。アルファベットや数字が進むごとに、約6mmずつ足囲が大きくなっていく、と覚えておけばOKです。

メーカーにもよりますが、メンズの場合、Eが「やや細め~標準」、2Eが「標準~やや広め」といった位置づけになることが多いかなと思います。

シューズ2eと4eの違いを解説

では、2Eと4Eの違いは?

2E → 3E → 4E と、2段階広くなります。

つまり、6mm + 6mm = 約12mm も足囲が違います。1cm以上も違うと、もはや別の靴ですよね。

4Eは「超幅広(スーパーワイド/エクストラワイド)」 と呼ばれることが多く、かなりゆったりした作りになっています。測定結果が明らかに3Eの基準値を超える人や、先ほども触れた「幅広」と「甲高」の両方の特徴を持っている人、または足の変形(重度の外反母趾など)がある人、医療用の分厚いインソール(オーソティックス)を入れるために靴内部の容積が必要な人などが選ぶことが多い規格ですね。

シューズ dと2e の違い(メーカー差)

さあ、ここが最重要の注意点です。多くの人が混乱する最大のポイントと言ってもいいかも知れません。

Dと2E。これもD → E → 2E と2段階の違いなので、足囲の差は約12mmもあります 。この差が、メーカー間の「履き心地の違い」を生む最大の原因です。

ざっくり言うと、こういう傾向があります。

メーカー分類 メーカー例 メンズ「標準」ワイズ ワイドモデルの表記
国内JIS準拠型 アシックス, ミズノ 2E (レギュラー) 3E (ワイド), 4E (スーパーワイド)
欧米グローバル型 ナイキ, アディダス, プーマ D (レギュラー) 2E (ワイド), 4E (エクストラワイド)

この事実、ヤバくないですか?(笑)

アシックスの店で「あなたの足は標準の2Eですね」と言われた人が、ナイキの店で「標準(レギュラー)モデルください」と言うと、Dワイズ(アシックス基準より12mmも細い)が出てくるんです。

どちらも「標準」って書いて売っているのに、メーカーを乗り換えた瞬間に、足囲が12mmも変わってしまう可能性があるんです。これを知らないと、「ナイキは細い!」としか感じようがないですよね。

ナイキやニューバランスの基準

「ナイキは細い」ってよく聞きますよね。その正体が、まさに先ほどの「Dと2Eの違い」です。

日本のメーカー(アシックスなど)の「標準(2E)」に慣れている人が、ナイキの「標準(D)」 を履くと、2段階(約12mm)も細い靴を履いていることになるので、「うわ、ナイキ細っ!痛い!」となるわけです。その人が幅広なわけではなく、メーカー間の「標準」の基準が違うだけなんですね。

もちろん、ナイキも「ワイド(2E)」や「エクストラワイド(4E)」モデルを出しているので、ナイキが履きたいJIS基準2Eの人は、ナイキの「ワイド(2E)」を選べば理論上は合うはずです。(ナイキのシューズについては、ナイキの厚底ランニングシューズ徹底比較!特徴と選び方を解説の記事でも少し触れていますので、よければどうぞ)

一方で、ニューバランスはちょっと賢いというか、親切です。

彼らは「ウイズサイジング」 と言って、足長だけでなく足囲でも選べることを戦略的な強みにしています。そして、グローバル基準(Dが標準)も持っていますが、日本市場向けには基準をローカライズ(現地化)しています。日本のニューバランスでは、以下のように表記していることが多いですね 。

ニューバランスのワイズ基準(日本)

  • メンズ: D(やや細い)、2E(標準)、4E(幅広)、6E/G(超幅広)
  • レディース: B(やや細い)、D(標準)、2E(幅広)

見てください、メンズの標準を「2E」 に設定してくれているんです。これは、アシックスやミズノから乗り換える日本人の混乱を防ぐ、素晴らしい配慮だと思います。(ニューバランスの履き心地については、ニューバランス「フレッシュフォーム」の魅力とは?履き心地レビューの記事も参考にしてみてください)

メンズとレディースの標準ワイズ

先ほどのニューバランスの表 を見て「あれ?」と思ったかも知れませんが、もう一つの大きな罠が、性別によっても「標準」の定義が根本的に違うことです。

一般的に、女性は男性に比べてかかとが小さく、足囲も細い傾向にあります。そのため、JIS規格やメーカーの基準も男女で分けられています。

性別による標準ワイズの目安

  • 日本人男性の標準ワイズ目安: E または 2E
  • 日本人女性の標準ワイズ目安: D または E

これが何を意味するかというと、

女性が「メンズの標準は2Eらしいから」という知識だけで、ユニセックスモデルやメンズモデルの「2E」のシューズを履くと、それは女性にとっては「幅広(ワイド)」モデル を選んだことになります。

もし足が細い(DやE)のに2Eを履き続けると、靴の中で足が必要以上に動いてしまい、安定しません。特にかかとが細い女性は「かかと抜け」が起きやすくなります。それを防ごうと無意識に指先に力が入り、足が靴の先端に滑って(前滑りして)、マメや指の変形の原因になるかも知れません。

男女で靴をシェアしたり、デザインが気に入ってメンズモデルを買ったりするときは、この基準の違いを意識しないと危険ですね。

免責事項:ラスト(木型)の重要性
この記事で紹介しているワイズの分類(D, 2Eなど)やmm単位の差(6mm, 12mm)は、JIS規格や一般的なメーカーの傾向に基づいた「あくまで目安」です。

靴のフィット感を最終的に決めるのは、規格(ワイズ)だけでなく、メーカーが使用する「ラスト(木型)」です。同じ「2E」でも、A社のラストはかかとが細く、B社のラストはつま先が丸い、など千差万別です。ワイズはあくまで一次フィルターだと思ってください。

最終的には、必ず自分の足で試着して、かかとのフィット感、土踏まずのアーチ、指先のゆとり(捨て寸)などを総合的に確認して、快適かどうかを判断してくださいね。(シューズ選びの基本は、【初心者必見】ランニングシューズの選び方!おすすめモデルと基礎知識でも解説しています)

シューズ 2eと3eの違い(まとめ)

いやー、ワイズの世界、本当に奥が深いですね。でも、この基本さえ押さえておけば、もう靴選びで大失敗することは減るはずです。

最後に、シューズ 2e と 3e の 違いについて、大事なポイントをまとめておきます。

2Eと3Eの違い まとめ

  • 3Eは2Eよりも1段階広い(太い)規格。
  • 基準は「足幅」ではなく「足囲(ぐるっと一周の長さ)」
  • 同じ足長なら、足囲が約6mm違う。
  • 3Eは「幅広」の人だけでなく「甲高」の人にも推奨される。
  • メーカー(日本/欧米)や性別で「標準」の定義(Dか2Eか)が違うので注意!

「自分は2Eで大丈夫」と思い込まず、一度、夕方にでも自分の「足囲」を測ってみてはどうでしょうか。その客観的な数値が、あなたの靴選びの「常識」を覆すかも知れません。

もしかしたら、あなたの足の痛みや疲れは、合っていない2Eの靴から、あなたの足に本当にフィットする3Eのシューズに変えるだけで、劇的に改善するかも知れませんよ!

この記事が、あなたのベストな一足を見つけるヒントになれば嬉しいです。

それでは、また!Fでした。

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