サッカートレーニング シューズ 普段履きはOK?滑る?ださい?

選び方・比較

こんにちは、スポーツシューズNAVIのFです。

最近、「サッカー トレーニング シューズ 普段履き」って検索する方がすごく増えてるみたいですね。わかります、アディダスのサンバとか、レトロなサッカーシューズがトレンドど真ん中ですもんね。

でも、この検索にはちょっとした「混乱」があるかなと思ってます。

あなたが探しているのは、サンバみたいな「おしゃれモデル」ですか? それとも、お子さんやご自身が部活・練習で使っている「靴底に突起がブツブツある、本気のトレシュー」のことでしょうか?

後者の場合、「練習の行き帰りにそのまま履いていいの?」「アスファルトで疲れるんじゃない?」「雨の日に滑るって本当?」「ソールの摩耗は?」「そもそも、ださいと思われない?」…なんて疑問がたくさんありますよね。もちろん、子供に普段履きさせて大丈夫か、という心配もあると思います。

今回は、その「ファッションとしてのサッカーシューズ」と「練習用トレシューの普段履き」という、2つの疑問をどちらもスッキリ解決します!フットサルシューズとの違いも含めて、徹底的に掘り下げていきますね。

  • 突起のあるトレシューが普段履きに「非推奨」な理由
  • 雨の日やアスファルトで滑る危険性と疲れる原因
  • おしゃれトレンド「Blokecore」と人気モデル(サンバなど)
  • トレシューとフットサルシューズの決定的な違い

サッカートレーニングシューズ普段履きの是非

まずは、皆さんが一番知りたいであろう疑問から。それは、お子さんやご自身が練習で使っている、靴底に無数の突起がついた「サッカートレーニングシューズ(TFソール)」を、そのまま普段履きしていいの?という問題です。

通学や練習の行き帰りなど、ついついそのまま履きたくなりますが、安全性、快適性、そして経済性といった複数の観点から、その是非を詳しく見ていきましょう。

突起のあるトレシューは滑る?

結論から言いますね。はい、滑ります。特に特定の条件下では「すごく滑る」可能性があり、私は危険だと考えています。

この理由は、トレシューの設計思想そのものにあります。

なぜ滑るのか? ソールの設計思想

サッカーのトレーニングシューズ(トレシュー)、いわゆる「TFソール」と呼ばれる靴底は、人工芝や硬い土のグラウンドで使うために設計されています

靴底にたくさん付いている小さなゴムの突起(スタッド)が、芝の毛先やラバーチップ、あるいは土に「噛む(食い込む)」ことで、強力なグリップを生み出す仕組みなんです 。

でも、これをアスファルトやコンクリート、駅のタイルみたいな硬くて平らな場所で履くとどうなるか…。突起はまったく食い込みません。それどころか、靴底と地面が「突起の先端(点)」でしか接地しなくなります

フラットなスニーカーが「面」で地面を捉えるのに対して、トレシューは無数の「点」で体を支えることになります。結果、接地面積が極端に減ってしまい、乾いた路面ですら滑りやすくなっちゃうんです。

普段履きは雨の日に危険

乾いたアスファルトならまだマシかもしれません。一番危ないのが「雨の日」です。これは本当に声を大にして言いたい。

TFソールの突起と突起の隙間は、濡れた路面ではうまく水を排出できず、靴底と地面の間に水の膜ができてしまうことがあります。これは、車のタイヤが水の上を滑る「ハイドロプレーニング現象」に非常に近い状態です 。

興味深いことに、フラットなソールを持つ「フットサルシューズ(室内用)」ですら、専門サイトでは「雨で濡れたコートでは使用しないようにしてください。グリップが効きにくく滑ってしまう」と明確に警告されています 。

考えてみてください。フラットなソールでさえ濡れたら滑るんです。ましてや「点」でしか接地していないTFソールは…想像できますよね。濡れたピッチでスパイクが芝を噛まないと、簡単なプレーでも転倒や怪我につながる のと同じ原理です。

【本当に注意!】濡れたマンホールやコンビニの床

雨の日のマンホールの上、駅のツルツルしたタイル、コンビニやスーパーの濡れた床…。これらは、TFソールにとって「スケートリンク」と言ってもいいくらい危険なコンディションです。

「練習の行き帰りだけだから」という油断が、転倒や打撲、捻挫といった大きな怪我につながる可能性が十分あります。私は安全性の観点から、TFソールの普段履きは絶対に「非推奨」です。

普段履きのデメリットと疲れる理由

安全面以外にも、はっきりとしたデメリットがあります。それは「シンプルに疲れる」ことです。

さっきも言ったように、TFソールの突起はアスファルトには食い込みません 。つまり、硬いアスファルトの上を、無数のゴムの突起を踏みしめながら歩いているのと同じ状態になります。

クッション性ではなく「異物感」

柔らかい芝の上なら体重を分散してくれる突起も、硬い路面ではクッション材ではなく「異物」として足裏を局所的に圧迫します 。

感覚としては、常に小さい小石を踏み続けて歩いているようなもの。これが通学や移動で長距離になると、足裏にかなりの疲労が溜まります。クッション性を重視したランニングシューズが「面」で衝撃を吸収するのとは、快適性がまったく別物なんですね。

普段履きは「ださい」は誤解

「トレシュー=ださい」というイメージ、昔はあったかもしれません。でも、今は完全に違います。

世界的にBlokecore(ブロークコア)というファッショントレンドが来ています 。これは、ヴィンテージ風のサッカージャージやレトロなスニーカーを、普段のファッションに大胆に取り入れるスタイルのこと 。

だから、「サッカーシューズを履くこと」自体は、まったく「ださい」どころか、むしろ「最先端のおしゃれ」なんです 。

…ただし!

ただし、主役は「突起なし」です

ここで非常に重要なのが、トレンドの中心になっているのは、私たちがここまで話してきた「突起のあるTFソール」では“ない”ということです 。

トレンドの主役は、アディダスのサンバ やガゼル に代表される、フラットな「インドア(IN)ソール」 のレトロスニーカー。この「ソールの違い」こそが、この記事で一番大事なポイントかもしれません。

アスファルトでのソール摩耗

「機能層」の皆さん、特に「節約のために普段履きと兼用したい」と考えている方に、もう一つお伝えしたいことがあります 。

それは、節約になるどころか、むしろ「逆効果」だということです。

TFソールのゴム製の突起は、あくまで柔らかい人工芝の上で使うための耐久性しか持っていません 。

練習用シューズとしての機能喪失

これを硬いアスファルトの上で毎日履いたらどうなるでしょう? そうです、まるでヤスリで削るのと同じで、突起がものすごいスピードで摩耗していきます

結果、あっという間に突起がすり減って、肝心の練習でグリップが効かない「ツルツルの靴」が出来上がります 。普段履きとしても危険で、練習用としても使えない…これでは本末転倒ですよね。練習用と普段履きは、きっちり分けるのが、結果的に一番経済的かなと思います。

フットサルシューズとの違いは?

ここで、さっきから出ている「TFソール」と「INソール」の違い、つまり「トレシュー」と「フットサルシューズ」の違いをハッキリさせておきましょう。この「用語の混乱」 が、普段履きの疑問を生む最大の原因ですからね。

簡単に言えば、「TFソール=突起あり(外用)」「INソール=突起なし(体育館用)」です。

比較項目 ターフ(TF)ソール インドア(IN)ソール
通称 トレシュー / サッカートレーニングシューズ フットサルシューズ / 体育館用シューズ
ソールの形状 多数の小さなゴム突起(スタッド)あり 平坦(フラット)で突起なし
主な素材 耐摩耗性ラバー ノンマーキングラバー(飴色など)
本来の用途 人工芝、硬い土のグラウンド 体育館、屋内のコート
グリップ特性 芝や土に「噛む」ことでグリップ 平滑な床で「摩擦」によりグリップ
クッション性 突起による限定的なクッション ソールが薄く、クッション性は低い
普段履き適性 非推奨(滑る・疲れる・摩耗する) ◎(ただし注意点あり)
ファッショントレンド (一般的ではない) ◎(Blokecoreトレンドの主役)

この表で一目瞭然ですね。ファッションとして「サッカーシューズの普段履き」が注目されているのは、右側の「INソール(フットサルシューズ)」のデザインなんです。皆さんが「ださいかも?」と心配していた「突起のある靴」とは、似て非なるものなんですね。

サッカートレーニングシューズ普段履きの選び方

さて、ここからは「ファッション」としてサッカーシューズを取り入れたい方へのお話です 。トレンドの「Blokecore(ブロークコア)」って何? どのモデルを選べばいいの? どう履きこなせばおしゃれなの? そんな疑問に答えていきます!

普段履きに最適なおしゃれモデル

まず大前提として、あなたが選ぶべきは「TFソール(突起あり)」ではなく、「INソール(フラット)」のデザインを汲んだレトロスニーカーです 。

このスタイルは「Blokecore(ブロークコア)」と呼ばれ、英国のサッカーファンのカルチャー がルーツ。ヴィンテージのサッカージャージに、バギーデニム やトラックパンツ、そしてレトロなスニーカーを合わせるのが基本 です。

上級編「Blokette(ブロケット)」

さらに進んだスタイルが「Blokette(ブロケット)」 。これは、Blokecoreのスポーティな要素に、あえてフェミニンな要素(Coquette)をミックスするスタイルです 。

例えば、サッカージャージやサンバに、あえてカチッとしたスラックスやクラシックなパンツ 、ピンストライプの布パンツ 、さらにはフェミニンなスカートやドレッシーなブラウス を合わせるんです。

ポイントは、上質なショルダーバッグやゴールドのジュエリー、サングラスなどで全体を引き締めること 。これで「ただのスポーツウェア」から「計算された“快適でシックな”おしゃれ」に格上げされます 。

トレンドのアディダス サンバ

このトレンドを牽引しているのが、間違いなくアディダス サンバ(Samba)です 。

ヘイリー・ビーバーやベラ・ハディッドといった海外のトップセレブたちがこぞって愛用したことで、単なるスポーツシューズから「クローゼットのマストアイテム」へと昇格しました 。つま先の「Tトゥ」と呼ばれるT字型の補強デザインが特徴的ですね 。

もともとインドアサッカーや観客席用だったこともあり、ソールはフラットで普段履きに最適。…なんですが、専門家(の端くれ)として、注意点もお伝えします。

サンバ(INソール)の注意点

  • クッション性: 元が体育館用で「素足感覚」重視なので、ソールは薄めです 。最新のランニングシューズのようなフカフカのクッション性を期待すると、長距離は疲れるかもしれません。
  • 雨の日: TFソールほどではありませんが、フラットなゴム底(特に飴色のソール )も濡れた路面では滑りやすいです 。雨の日のタイルなどは少し注意が必要ですね。

ナイキやプーマのモデルは?

サンバが人気すぎて手に入らない!という方も多いと思います。私もなかなか買えません(笑)。でも、トレンドの選択肢は他にもありますよ。

「Blokecore」におすすめの他モデル

「Tトゥ」デザイン をキーワードに探すのがおすすめです。

  • Adidas Gazelle(ガゼル): サンバと並ぶ人気モデル。スエード素材が多く、カラーバリエーションが豊富なのも魅力です 。
  • Nike Cortez(コルテッツ): ナイキの定番レトロランニングシューズですが、その薄くシャープなシルエットが、このトレンドにもバッチリはまります 。
  • Puma Pamerlo(パレルモ): プーマからもTトゥデザインのモデルが再注目されています 。レトロなカラーリングが可愛いですね。

共通しているのは、やっぱり「Tトゥ」 や「80年代・90年代のレトロなシルエット」 ですね。ゴツいハイテクスニーカーとは対極にある、薄くてシャープなデザインが今の気分なんです。

子供の普段履きは大丈夫か

最後に、話を「機能層」の疑問に戻しますね。お子さんの普段履き、特に通学用に「突起のあるTFソール」を履かせるのは大丈夫か?という問題です。

私の考えは、「大人以上に非推奨」です。

なぜ大人以上に非推奨なのか?

理由は大人と同じですが、子供の場合はそのリスクがさらに高まります。

  1. 危険性(滑る): 子供は予測不可能です。雨の日に走り出したり、濡れたタイルで急に止まったりしますよね 。そんな時にTFソールがグリップを失ったら…と考えると、大人の私たちが気をつける以上に危険だと思います。
  2. 足の成長への影響: まだ足が発達段階にある子供にとって、アスファルトの上で常に「点」(突起)で体重を支え続ける状態 が良いとは、私には思えません。

もし野球やサッカーの練習用と通学を兼用させたいなら、野球用ですがミズノの「ライズトレーナー」のように、メーカーが「通学も遊びも」と明記している、よりフラットなソールを持つ多用途モデルを選ぶか、素直に普通のランニングシューズやスニーカーを履かせてあげるのが一番安心かなと思います。

サッカートレーニングシューズ普段履き総括

「サッカー トレーニング シューズ 普段履き」、いかがでしたか? かなり深い話になりましたが、これで疑問は解決したかなと思います。

「サッカーシューズ」という一つの言葉に、「ファッション(INソール)」「練習用具(TFソール)」という二つの全く異なる意味が隠れていた 、というのが今回の核心でした。

最後に、あなたのタイプ別に結論をまとめますね。

【ファッションとして履きたい方へ】

あなたが探すべきは「トレシュー(TFソール)」ではなく、「INソール」デザインのレトロスニーカーです 。

サンバ やガゼル で「Blokecore」 トレンドを存分に楽しんでください! ただし、クッション性は控えめ なこと、雨の日は少し滑りやすい ことだけ、心の片隅に置いておいてくださいね。

【練習用トレシューを普段履きしたい方へ】

靴底に「突起のあるTFソール」の普段履きは、絶対にやめましょう

「滑る(危険)」 、「疲れる」 、「ソールの摩耗が早い(不経済)」 と、デメリットしかありません。安全のためにも、経済的のためにも、練習用と普段履きはきっちり分けることを強くおすすめします。

この記事が、あなたのシューズ選びの助けになれば嬉しいです。

最新のモデル情報や、各シューズの詳しい機能については、メーカーの公式サイトや専門店で、ぜひご自身の目で確かめてみてくださいね。

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